2025.03.10
英語を学ぶ代表的な方法には、語学留学やワーキングホリデーなどがありますが、「オペア留学」という制度があることはご存じでしょうか。
日本ではあまり普及していませんが、オペア留学はヨーロッパを中心に普及している制度で50年以上の歴史を持っており、ネイティブ英語を学ぶ手段の一つです。
本記事では、語学留学に興味がある人に向けて、オペア留学のメリットとデメリットを通常の語学留学と比較して紹介していきます。
オペア留学とは、留学先の家庭にホームステイをしながら、ホストファミリーの子どもの世話をすることを条件に無償で留学先に滞在することができる留学プログラムの一つです。
留学先によって規定は異なりますが、プログラムに参加するためには最低限以下の共通の条件を満たすことが必要です。
上記以外の詳細な条件は、オペア留学を実施している団体やエージェントまでお問い合わせください。
ここでは、オペア留学のメリットを通常の語学留学と比較して紹介していきます。
オペア留学では、滞在中の生活費はホストファミリーが負担することになるため、通常の語学留学と比べて留学費用が安くなります。
渡航費や学費など、生活費以外の費用をホストファミリーが負担するプログラムもあるため、留学生が支払う費用はホストファミリーの負担額を超える学費や旅行費に限定される場合が多いです。
語学留学でアメリカに留学する場合と、オペア留学でアメリカに留学する場合に必要な費用は以下の通りです。
留学費用は『留学くらべーる』を参考に、一年間アメリカに滞在する場合の金額を記載しています。
語学留学 | オペア留学 | |
渡航費(往復) | 10万円~20万円 | 10万円~20万円(プログラムによって補助あり) |
学費 | 60万円~360万円 | 60万円~360万円(プログラムによって補助あり) |
居住費 | 36万円~120万円 | 無償 |
生活費 | 36万円~120万円 | 無償 |
合計 | 142万円~620万円 | 70万円~380万円 |
給料が支給される点も、オペア留学が通常の語学留学と大きく異なるポイントです。
支給される給料額はプログラムによって異なりますが、留学生は学費や交際費に給料を充てることができるため、滞在中の支出額を安く抑えることができます。
また、給料は外貨で支給されるため、貯金をしておけば将来的に海外で生活する際にそのまま使用することもできます。
オペア留学ではホストファミリーの家にホームステイすることになるため、日常の生活で使われるネイティブな英語表現を学ぶことができます。
通常の語学留学でもネイティブな英語表現を学ぶ機会はありますが、語学学校では学術的な表現を学ぶことが多く、日常生活で使われる英語表現を学ぶ機会は限定されています。
将来的に英語で英語圏の人と会話をすることや、海外に移住して生活することを視野に入れている人の場合は、オペア留学で学べることは多いでしょう。
次に、オペア留学のデメリットを通常の語学留学と比較して紹介していきます。
オペア留学ではホストファミリーの子どもの世話をすることが条件とされているため、通常の語学留学と比べると語学学校に通う時間が制限されます。
通常の語学留学では働く義務はないため、自分の裁量で英語学習の時間を増減することができますが、オペア留学の場合は勤務時間によって左右されてしまいます。
英語学習に多くの時間を掛けたい場合や体系的な英語学習を留学に求める場合は、オペア留学よりも通常の語学留学の方が適しているかもしれません。
オペア留学に参加する要件として「英語でコミュニケーションが取れること」が挙げられているため、留学前に一定水準の語学力が必要になります。
通常の語学留学の場合、留学前に必要最低限の日常英会話だけ習得して、実践的な英語は留学後に学ぶことが可能です。
オペア留学の場合も留学後に実践的な英語を学ぶことはできますが、通常の語学留学よりも高い水準の英語力が留学前に必要とされます。
オペア留学は「ホストファミリーの子どもの世話をする」という性質上、留学期間が長期になる可能性があります。
通常の語学留学では留学期間を自由に決めることができるため、状況に応じて短期留学から長期留学まで選択することができます。
オペア留学では留学期間の自由度が通常の語学留学よりも低いため、特に短期留学を検討している人にとっては適していないかもしれません。
オペア留学に参加するためには複数の条件を満たしている必要があり、条件を満たしていない人にとっては参加が難しい場合があります。
特に200時間以上(アメリカは300時間以上)の保育経験がない場合は保育実習やアルバイト等で経験を積む必要があり、英語を学ぶために英語以外の勉強をすることになってしまいます。
また年齢制限も設けられているため、年齢によっては参加できない場合もあります。
オペア留学は、参加条件をすでに満たしている、あるいは短期で参加条件を満たす見込みがある人に適している制度と言えるでしょう。
ここでは、これまで紹介したオペア留学のメリット・デメリットを通常の語学留学と比較して紹介します。
オペア留学 | 語学留学 | |
留学費用(渡航費・学費・居住費・生活費) | 年間70万円~380万円 | 年間142万円~620万円 |
給料 | 支給あり | 支給なし |
ネイティブな英語表現 | 日常生活で使われるネイティブな英語表現が身に付く | 学術的な英語表現を学ぶ機会が多い |
通学時間 | 十分に確保できない可能性がある | 十分に確保できる |
留学前に必要な語学力 | コミュニケーションが問題なく取れるレベル | 日常会話が理解できるレベル |
留学期間 | 長期になる傾向がある | 短期~長期 |
留学の条件 | 複数の条件あり | 条件は緩い |
まずオペア留学の留学費用は通常の語学留学の半額程度になる可能性があります。
居住費や生活費が無償であり、また給料も支給されるため、金銭的な面で留学は厳しいと感じている人にとっては良い制度でしょう。
英語学習に関しては、オペア留学では日常生活で使われる英語表現を学ぶ機会が豊富にある一方で、語学学校に通う時間を十分に確保できない可能性があります。
体系的に英語をしっかりと学習したい人にとっては語学留学が適しているかもしれません。
オペア留学には参加の条件が複数設けられており、条件の達成が難しい人は制度を活用できない場合があります。
留学前の段階で一定水準以上の語学力が求められるため、留学先で英語を少しずつ学びたい人にとっては語学留学が適している可能性があります。
オペア留学の留学期間は長期になる可能性があるため、短期留学を検討している人には適していない可能性があります。
一方で、オペア留学を利用して長期で滞在することで高度な語学力を習得できる可能性もあります。
以上のように、オペア留学にはメリットとデメリットが存在するため、自分の状況に合わせて各種制度の活用を検討してみてください。
本記事では、オペア留学のメリットをデメリットを通常の語学留学と比較して紹介してきました。
実際にオペア留学を活用するか、語学留学を活用するかにかかわらず、留学前に英会話を学習しておくことで充実した留学生活を送ることができるはずです。
英会話サービス「QQEnglish」はさまざまなカリキュラムを豊富に揃えているため、自分の状況に応じて英会話を学習することができます。
高い英語力と指導力を認められたプロの講師が学習をサポートするため、基礎から応用まで英語を学習できる体制が整っています。
オペア留学前の日常英会話の学習や、語学留学前のアカデミックな英会話の学習、あるいは資格試験の学習などに、ぜひ活用してみてください!