英検®︎準1級 面接を徹底解説 ~流れ・近年の傾向から留学活用まで~

英検®︎準1級の面接は、受験者にとって内容が見えにくい試験です。
ナレーションにQ&A、態度評価まで範囲が広いため「どこから手をつければいいのか分からない」と悩む人もいるでしょう。
この記事では、面接の形式や当日の流れ、出題傾向を体系的にまとめました。
さらに、近年の形式変更や準1級が留学準備やキャリア形成にどのようにつながるのかにも触れ、試験対策に留まらない価値まで掘り下げています。
これから準1級に挑戦する人や留学、キャリアアップを視野に入れている人にとって、面接の全体像をつかむためのヒントが得られるでしょう。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
英検®︎準1級の面接の基本内容と形式
英検®︎準1級の面接は、8分間で英語を使う力を多角的に測る試験です。
自由会話やナレーション、質疑応答と内容が幅広いため、事前に形式を押さえておくのが重要です。
ここでは、面接で評価されるポイントや当日の流れ、質問タイプをまとめました。
どんな準備をすればいいのか分からない人は、ぜひ参考にしてみてください。
面接で測定される技能
英検®︎準1級の面接では、英語を実際に使いこなす力が評価されます。
発音・語法・文法に加えて、情報量や積極性、態度など、実践的なコミュニケーション能力が求められるためです。
例えば、話が短すぎると情報量が不足、声が小さいと態度評価が下がる場合があります。
また、社会生活の話題について自分の意見を述べる場面も多く、大学中級レベルの英語運用力が必要です。
準1級の面接は英語を理解し、現実場面で使える力を測る試験だと理解しておくことが、対策の出発点になります。
準1級面接の入室から退室まで
事前に準1級面接当日の流れを把握しておくと、落ち着いて本来の実力を発揮できます。
面接は入室から退室まである程度手順が決まっていますが、慣れない流れに戸惑うと緊張が増したり、実力を出し切れなくなる人もいるでしょう。
実際の大まかな流れは以下の通りです。
1.係員の指示に従い面接室へ入室。
2.「面接カード」を面接委員に渡す。
3.面接委員の指示で着席。
4.面接委員が受験者の氏名や級を確認し、その後簡単な会話をする。
5.面接委員から「問題カード」が手渡される(指示文+4コマのイラスト付き)。
6.問題カードの指示文を黙読し、ナレーションを考える時間として1分間与えられる。
7.受験者は4コマのイラストについてナレーションを実施。
必ず「問題カード」に印刷された言い出し部分からスタート。
制限時間2分で、それ以上は中止される場合がある。
8.ナレーション終了後、面接委員が質問を行い、受験者は順に答える。
No.1はイラストに関連した質問
No.2・3はカードのトピックに関連する意見を問う質問
No.4は社会性のある内容の質問
9.試験終了時、問題カードを面接委員に返却。
10.速やかに退室。
どのタイミングで何をするかが分かっていれば、心の準備がしやすくなり、スムーズに進められます。
準1級面接に臨む際は、事前に一連の流れを理解するのが、落ち着いて対応するための効果的な対策でしょう。
出題形式と設問タイプ
準1級面接では、幅広い話題に対して自分の意見を分かりやすく述べる力が求められます。
出題形式は日常会話に加えて、4コマの説明や意見表明、社会性のあるテーマについての回答まで含まれており、多角的にスピーキング能力が測定されるためです。
具体的には、以下の形式で試験が実施されます。
自由会話
面接委員と簡単な日常会話
形式:個人面接(面接委員1名)
ナレーション(2分間)
4コマのイラストに基づき状況の展開を説明
質問パート
No.1: イラストに関連した質問
No.2・3: カードのトピックに関連した 意見を問う質問
No.4: トピックにやや関連した、社会性のある内容の質問(例:テクノロジー、環境、教育の課題など)
主な場面・題材は、日常から社会問題までの広い範囲で、自分の考えを英語で説明する力が必要です。
準1級面接に向けて、話題の幅を意識しながら、意見を根拠とともに述べる練習が大切です。
英検®︎準1級の面接対策ポイント

英検®︎準1級の面接は最新の形式変更を理解し、頻出トピックの傾向を押さえたうえで、面接対策するのが合格の鍵です。
ここでは、質問形式のポイントやよく出題されるテーマ、面接官が重視する観点までまとめました。
短い試験時間の中でも自分の力を最大限に発揮できるようにしたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
試験形式の最近の変更点
近年の準1級二次試験では、特に2024年度の形式リニューアルが影響を与えています。
中でも、No.4の意見を問う質問に「話題導入文」が追加されたのは象徴的で、受験者が質問の意図をより正確に捉える必要が出てきました。
このような変更により、問題の受け取り方や本番での心構えにも、従来とは異なる準備が求められるでしょう。
さらに、公式サイトでは、面接室への入室から退出までの流れをアニメーションで確認できる「バーチャル二次試験」が提供されています。
形式が細かく変化する中では、こうした最新の情報を踏まえながらトレーニングをするのが、確実な対策につながるでしょう。
出題トピック・傾向分析
準1級の面接は、幅広い社会的テーマについて、自分の意見を分かりやすく伝える力が不可欠です。
実際の設問は社会問題や現代の課題に関する内容が多く、受験者が自分の考えを論理的に述べる能力が評価される形式になっているためです。
頻出トピックは以下です。
- ビジネス(転勤・在宅勤務・単身赴任 等)
- 教育問題(子供の遊び場・スポーツ教育 等)
- 医学・健康(喫煙・有機食品・ランニング 等)
- 家庭(共働き・育児・家族旅行 等)
- 高齢化(退職後・介護問題 等)
また、質問のタイプは、以下のように意見を求める問題が多数を占めています。
- 社会問題について意見を述べる質問:約60%
- 現代の社会状況を検証する質問:約30%
- 未来の社会を予測する質問:約10%
準1級の面接対策は、幅広い社会トピックに触れつつ、英語で自分の考えを明確に述べる練習をしてすることを意識しましょう。
面接で意識すべきポイント
限られた面接時間の中で自分の力を引き出せるよう、面接のポイントを押さえておくのが必要です。
面接では内容の正確さに加えて、態度・ナレーションの構成・時間管理・社会的テーマへの準備なども評価されます。
そのため、事前に対策しておかないと、実力を十分に発揮するのが難しくなるでしょう。
具体的には、次のポイントが重要です。
- 態度(アティチュード):意欲的な姿勢、はっきりした声、質問に対する機敏な反応などが評価対象。
- ナレーションの始め方:必ず「問題カードに印刷された言い出し部分」から正しく始めること。
- 考える時間の活用:ナレーション前の1分で、構成・キーワード・時系列を整理しておく。
- 社会性のある設問への準備:普段からニュースや社会課題に触れ、英語で意見を述べる練習をする。
面接は約8分間と短いため、これらの点を踏まえた上で効率よく訓練するのが合格につながります。
態度・構成・準備の3点を意識すれば、限られた時間でも自信を持って答えられるようになり、合格に近づけるでしょう。
留学のメリットと英検®︎準1級の関係性

語学留学は語学力に加えて、価値観や人との関わり方、将来のキャリアまで影響を与えるような経験ができます。
ここでは、留学の可能性とその第一歩として英検®︎準1級がどのように役立つのかまとめました。
留学に興味がある人や迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
語学力の飛躍的向上
海外での生活は、語学力を向上させる機会です。
日常生活そのものが英語学習の場となり、教室では得られない生きた英語に触れます。
買い物や友人との会話、公共機関の利用などあらゆる場面で英語を使うため、読む・書く・聞く・話すの4技能を伸ばせます。
海外で生活するのは、自然な形で語学力を総合的に高める最も効果的な方法でしょう。
異文化理解と柔軟な価値観
海外での学びや生活は、異文化理解と柔軟な価値観を育む機会です。
国籍や文化の異なる人々と日常的に関わると、多様な考え方や価値観に触れ、自分の視野を広げられます。
特にグループワークや討論の場面では、相手の意見を尊重しながら自分の考えを明確に伝える力が自然に身につきます。
この経験は、将来的な協働作業や国際的な環境でのコミュニケーション能力向上にもつながるでしょう。
海外での学習と生活を通して、多文化に対する理解と柔軟な価値観を養えます。
キャリアへの好影響
留学経験は、キャリア形成の強みになります。
語学力に加えて、自立性・主体性・コミュニケーション能力といったスキルも同時に磨かれるためです。
留学経験者は就職活動や進学の際に、異文化での適応力やチームでの協働力をアピールでき、面接や書類選考でも評価されます。
留学は単なる語学学習の場にとどまらず、将来のキャリアに直結する貴重な経験となります。
留学を目指す際の英検®︎準1級の有用性
英検®︎準1級の取得は、留学を目指す上で武器になります。
準1級は大学中級程度の英語力が求められる級で、社会生活で使用される英語を理解し、実際に使えるレベルのためです。
このレベルの英語力は、海外の語学研修・大学・短期留学プログラムで評価されるチャンスがあります。
さらに、英検®︎公式サイトでも「英検®︎で海外留学」という項目が案内されており、取得済みの準1級は履歴書や出願書類、語学力証明としても活用可能です。
これにより、留学先での学びや生活をより積極的に活用するための基盤となります。
英検®︎準1級は単なる資格ではなく、留学を成功させるための実力証明であり、キャリアや学習の幅を広げる支えとなるでしょう。
留学プラン別の英検®︎準1級活用法

海外留学を考えるとき「どれくらい英語力が必要か」「どんな準備をしておくべきか」と悩む人もいるでしょう。
英検®︎準1級を取得しておくと短期の語学研修から長期の大学留学、ボランティアやインターンシップ付き留学まで、さまざまなプランで活かせます。
ここでは、留学タイプ別に準1級の活用法をまとめました。
留学を目指す人は、ぜひ参考にしてみてください。
短期語学研修
英検®︎準1級は短期語学研修でも自信を持って活用できます。
準1級取得者は、日常会話や授業で必要な英語力を備えており、国際交流活動にもスムーズに参加できるためです。
研修中の授業で発言したり、交流イベントで自己紹介・意見交換をしたりする際に、準1級の力が直接役立ちます。
短期間の語学研修でも、英検®︎準1級を持っていると積極的に交流に挑戦できるでしょう。
長期留学(大学・カレッジ)
英検®︎準1級は長期留学で語学条件クリアや選考優位につながります。
多くの大学やカレッジでは、入学やプログラム参加に英語力証明が求められるため、準1級はその条件を満たす目安になるためです。
英検®︎準1級を持っていると、入学審査や英語コース選抜で有利に働くケースがあり、留学先での学習スタートもスムーズになります。
長期留学を目指す場合、準1級は事前に取得しておくと武器になるでしょう。
海外ボランティア・インターンシップ付き留学
英検®︎準1級は実践的な英語を要する活動でも活かせます。
面接で鍛えたスピーキング力や自己表現力が、現場でのコミュニケーションや課題対応に役立つためです。
現地のボランティアやインターンで指示の理解やチーム内での発言、問題解決の場面で準1級の力が直接役立ちます。
実践的な英語使用が求められる場でも、準1級の力を活かせるでしょう。
おわりに

英検®︎準1級の面接で鍛えた英語力や表現力は、留学や海外での実践的な学びに直結します。
形式や傾向を理解し準備すれば、自信を持って試験や海外経験に臨めるでしょう。
準1級で培ったスピーキング力や意見表明力は、短期・長期の留学や海外ボランティア・インターンシップでも役立ちます。
日常会話から社会的テーマの議論まで対応できる能力は、海外での学びを充実させ、将来のキャリア形成にもつながります。
留学を考えるなら、英検®︎準1級の取得は単なる資格以上の価値があります。
面接対策で得た実践力を土台に、自信を持って海外での学びに挑戦しましょう。
英検®︎は、公益財団法人日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人日本英語検定協会の承認や推奨、その他検討を受けたものではありません。



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