2024.10.24
日本人が語学留学を検討する際、留学先候補の一つに挙げられるのが「フィジー共和国」。
フィジーは南太平洋に位置する島国で、日本の南東方向、オーストラリアの東方向に位置しています。
公用語が英語であり、また留学費用も欧米より安く済むため、魅力的な留学先候補の一つと言えるでしょう。
本記事では、フィジー留学のメリットとデメリットを、同じく留学先候補の一つに挙げられるフィリピン留学と比較しながらご紹介します。
フィジーへの語学留学を検討している人は、ぜひ最後までお読みください!
まずはフィジー留学のメリットをご紹介します。
留学先を検討する際に、留学先の英語力は一番気になるポイントでしょう。
フィジーは公用語が英語であり、国民の9割以上が英語を話す国です。
また話すスピードも比較的緩やかで、過度な訛りもないため、日本人留学生にとって英語を学びやすい環境だと言えます。
同様にフィリピンの英語力も高く、EF(Education First)が公表している「英語能力指数ランキング(2023年版)」では第20位にランクインしています。
日本の順位は同ランキングで第87位であるため、フィリピンは日本よりも高い英語力を誇っています。
また、フィリピンの英語の発音も聞き取りやすく、日本人が英語を学ぶ場として適しています。
総じて、フィジー・フィリピンの両方とも、日本より高い英語力を有していると言えるでしょう。
留学費用も気になるポイントです。
結論、フィジー留学は欧米への留学と比べて留学費用を低く抑えることが可能であり、比較的安価で語学留学を体験することができます。
フィジー留学と他の国への留学の留学費用(授業料+宿泊費+航空券)の比較は、以下の通りです。
1ヶ月 |
3ヶ月 |
6ヶ月 |
|
フィジー |
25~40万円 |
50~80万円 |
90~150万円 |
フィリピン |
20~30万円 |
50~80万円 |
90~150万円 |
アメリカ |
40~60万円 |
80~150万円 |
150~270万円 |
カナダ |
40~60万円 |
80~150万円 |
150~270万円 |
オーストラリア |
40~60万円 |
80~150万円 |
150~270万円 |
上記の表の通り、フィジーの留学費用は欧米への留学費用より低いです。
フィリピンの留学費用は一見フィジーとそこまで差はありませんが、フィリピンの方が安いと言えます。
またフィリピン留学の特徴としては、授業数が多く、先生と1対1の授業が基本なので、仮に同じ内容で比べるとフィジーよりかなり安くなります。
また、航空券代に関しては、フィリピンはフィジーの半分程度で済みます。
長期になればなるほど費用に差が出るため、長期の語学留学を検討している場合は特にフィリピンへの留学が留学先の候補になるでしょう。
留学先では気候等に左右されず、なるべく語学学習に集中したいと考える人も多いと思います。
その点、フィジーは一年中を通して暖かな気候で、留学生にとって過ごしやすい環境です。
Weather Sparkによると、フィジーの月別平均最高・最低気温は以下の通りです。
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
|
最高 |
30℃ |
30℃ |
30℃ |
29℃ |
28℃ |
27℃ |
26℃ |
26℃ |
26℃ |
27℃ |
28℃ |
29℃ |
最低 |
24℃ |
24℃ |
24℃ |
23℃ |
22℃ |
21℃ |
20℃ |
20℃ |
21℃ |
22℃ |
23℃ |
23℃ |
最高気温は一番高くて30℃、最低気温は一番低くて20℃であり、一年中を通して温暖な気候であることが分かります。
フィリピンの首都・マニラの気候と比較してみましょう。
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
|
最高 |
30℃ |
31℃ |
32℃ |
34℃ |
34℃ |
32℃ |
31℃ |
31℃ |
31℃ |
31℃ |
31℃ |
30℃ |
最低 |
23℃ |
24℃ |
25℃ |
26℃ |
27℃ |
26℃ |
26℃ |
25℃ |
25℃ |
25℃ |
25℃ |
24℃ |
マニラも一年中を通して温暖な気候ですが、一番高い最高気温が34℃、一番低い最低気温が23℃、とフィジーよりも少し気温が高くなっています。
次にフィジー留学のデメリットをご紹介します。
日本人留学生の多さが、英語力の伸長を制限してしまうかもしれません。
フィジーの語学学校は日本人が経営している場合が多く、語学学校の生徒の多くは日本人留学生が占めています。
語学留学では現地の教育を受けることに加えて、学友との交流を通じて文化や言語を学ぶことができます。
日本人留学生が多いフィジー留学では日本語での会話が多くなり、さまざまな国・地域から留学生が集まる留学先と比べると英語力の伸びは限定的になる可能性があります。
この点において、日本人留学生の多さはフィジー留学のデメリットと言えるでしょう。
日本での生活に慣れている場合、フィジーの生活水準に慣れるのに時間がかかるかもしれません。
IMF(国際通貨基金)が公表している統計によると、フィジーの2023年の1人当たり名目GDPは第105位です。
日本の同順位は第34位であるため、日本と同程度レベルの生活水準を期待していると困惑してしまう可能性があります。
留学前にフィジーでの生活についてよく調べ、心の準備をしてから留学すると良い留学生活を過ごすことができるでしょう。
フィリピンの2023年の1人当たり名目GDPは第128位であり、フィジーとほぼ同じ水準です。
しかし、フィジーの人口は約92万人で、フィリピンの約1.2億人と比べると100倍以上の差があります。都市の規模では大きな差があります。
フィジー留学の場合は、欧米と同じグループレッスンが基本となります。友達のできやすさと言う面ではメリットはありますが、英語力の向上という面で言えばマンツーマンレッスンには劣ります。
マンツーマンレッスンで短期間で上達を目指したいなら、フィリピン留学が候補となるでしょう。
多くの学校で宿泊施設は、学校内の学生寮となります。校舎から近い、安いというメリットはありますが、快適性を求める方にはあまり向いているとは言えません。
一方、フィリピン留学の場合は学生寮以外に、ホテル、コンドミニアムへの宿泊を選択できる学校が多いです。
価格重視の学生寮から、高級ホテルに宿泊可能な学校もあり、宿泊施設のクオリティと選択肢では、フィリピン留学に軍配が上がると言えます。
これまで紹介したフィジー留学のメリット・デメリットを、フィリピン留学と比較して解説します。
フィジー |
フィリピン |
|
英語力 |
公用語が英語で、9割以上の国民が英語を話せる。 |
公用語が英語で、9割以上の国民が英語を話せる。 |
レッスン |
グループレッスンが基本 |
マンツーマンレッスンが基本 |
宿泊施設 |
学生寮 |
学生寮 |
留学費用 |
1ヶ月:25~40万円 |
1ヶ月:20~40万円 |
気候 |
一年中暖かい |
一年中暖かい |
生活水準 |
1人当たり名目GDP 第105位(5,993ドル) |
1人当たり名目GDP 第128位(3,868ドル) |
まず英語力に関しては、フィジー・フィリピンの両方とも留学先として申し分ないと言えるでしょう。
留学費用は、フィジーの方が高い傾向があります。
レッスンは大きな違いがあり、フィジーはグループレッスン、フィリピンはマンツーマンレッスンが基本です。
気候はどちらも一年を通して温暖ですが、フィジーの方がフィリピンよりも少し気温が低いため過ごしやすいです。
生活水準はフィリピンの方がフィジーよりも高く、より快適な留学生活を過ごせる可能性があります。
フィジー留学・フィリピン留学にはどちらもメリットとデメリットがあるため、目的や好みに応じて、本記事を参考にしながら留学先を選んでください。