2025.03.24
IELTSのスコア6.5は、上級レベルの一歩手前のスコアです。
6.5が取得できると多くの海外大学に出願でき、留学の選択肢が増えます。学部だけではなく、大学院の出願要件を満たせる場合があります。
さらに、IELTSは永住権や就労ビザの申請に必要な英語力の証明が可能です。
しかし「IELTS 6.5のレベルは具体的にどれくらい?」「TOEICやTOEFL、英検に換算すると何点?」と疑問を持つ方も多いでしょう。
本記事では、IELTS 6.5の難易度や他の英語試験との比較、取得のメリットに加え、効率的にスコアを達成するための学習ポイントをわかりやすく解説します。
IELTS 6.5を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
IELTS 6.5の難易度は高く、国際的には中上級レベルの英語力として評価されています。上級レベルにもう一歩で手が届くスコアです。
ここでは、IELTS 6.5の難易度を客観的に深掘りします。
IELTS 6.5を代表的な英語試験に換算した下記の表をご覧ください。
TOEIC | 820~920点 |
TOEFL iBT | 85〜95点 |
実用英語技能検定(英検) | 準1級〜1級 |
IELTS 6.5はTOEICに換算すると900点前後、英検1級レベルと客観的にみて難易度の高いスコアです。
バンドスコア 6.5の評価は下記の2つの指標が参考となります。6.5は6.0と7.0の間のスコアです。有能なユーザーである条件は確実に満たしていることが求められます。
バンドスコア 6.0:有能なユーザー
不正確さ、不適切さ、誤解もみられるが、概ね効果的に英語を使いこなす能力を有する。特に、慣れた状況下では、かなり複雑な言葉遣いの使用と理解ができる。
バンドスコア7.0:優秀なユーザー
不正確さや不適切さがみられ、また状況によっては誤解が生ずる可能性もあるが、英語を使いこなす能力を有する。複雑な言葉遣いにも概ね対応でき、詳細な論理を理解できる。
下記の表は2023年から2024年の日本人受験者の平均点です。
リスニング(Listening) | 5.9 |
リーディング(Reading) | 6.1 |
ライティング(Writing) | 5.7 |
スピーキング(Speaking) | 5.5 |
オーバーオール(Overall) | 5.9 |
IELTSは留学を目的とした受験者が多いため、この平均点は一般的な日本人の英語レベルよりも高い指標です。
IELTS 6.5を取得するには、海外留学を目指す受験者の平均よりも一段高いレベルが求められます。
IELTS 6.5が取得できるレベルの人は、英語を使った意思疎通がスムーズに行えます。語彙や文法のミスは残りますが、大学の講義やビジネス英語にも対応できます。
日常会話だけでなく、大学の講義やアカデミックな内容も一定のレベルで会話できます。一貫性を持って自分の意見をしっかりと相手に伝える力があり、反論する能力があります。
一方で、文法的な誤りが残っており、語彙の選択ミスもある状態です。
詳細なスピーキングの評価基準は下記の公式ページをご参照ください。
IELTS 6.5レベルの人は、論理的な構成の文章が書けます。序論・本論・結論の構成を整えて一貫した文章が書けるレベルです。
問われているテーマについて適切な語彙を使った文章が書ける一方で、文法・語彙・スペルのミスがみられます。
詳細なライティングの評価基準は下記の公式ページをご参照ください。
>>IDP IELTS 日本 – ライティング評価基準 – タスク1
>>IDP IELTS 日本 – ライティング評価基準 – タスク2
日常的な記事や短めのニュースは問題なく読み進められます。アカデミックな長文や専門的な内容の文章も、語彙が少しずつ追いついてきている状態です。
特に重要なキーワードは推論です。国語のテストのように、筆者の意図を理解する能力が求められます。
リーディングセクションで 6.5を取得するためには、40点満点中27点が目安のラインとなります。
IELTS 6.5レベルの人は、ゆっくり話される英語や一般的な会話のリスニングは問題ありません。
しかし、速いスピードや専門的な内容のリスニングでは、理解が追いつかないことがあります。
リスニングセクションで 6.5を取得するためには、40点満点中27点が目安のラインとなります。
IELTS 6.5を取得するメリットは下記の3つです。
IELTSは英語を母国語としない人々の英語能力を評価する試験であり、世界140カ国以上の大学や企業、移民機関で認められています。
IELTS 6.5は、多くの英語圏の大学(学部)の出願要件を満たすスコアです。
大学によって求められるスコアは異なりますが、スコアが6.5があると下記の大学に出願できます。
IELTS 6.0でも出願できる大学はありますが、6.5が取得できると選択肢がさらに増えます。
IELTSのスコアは、英語圏の国で生活できる英語力を証明できます。そのため、永住権の申請要件になっている国もあります。
国別に永住権の取得に必要となるIELTSのスコアを下記の表にまとめました。
IELTS 6.5は下記のすべての国で永住権の申請要件を満たします。
国 | 必要となるスコア |
オーストラリア | IELTS 6.0 |
イギリス | B1レベル(IELTS 4.0〜) |
カナダ | IELTS 6.0 |
ニュージーランド | IELTS 6.5 |
※注意:申請前に必ず各国の政府公式サイトで最新情報をご確認ください。
就労ビザの取得要件にIELTSのスコアが求められる国があります。
代表的な国と必要なスコアについては下記の表をご覧ください。IELTS 6.5は下記のすべての国で就労ビザの申請要件を満たします。
国 | 必要となるスコア |
---|---|
オーストラリア | IELTS 6.0〜7.0 |
イギリス | B1レベル(IELTS 4.0〜) |
カナダ | IELTS 6.0〜7.0 |
ニュージーランド | IELTS 6.5 |
※注意:申請前に必ず各国の政府公式サイトで最新情報をご確認ください。
IELTS 6.5を取得するためには、現在のスコアに応じた適切な学習時間を確保し、試験の各セクションで必要な正答率を達成することが重要です。
ここでは、IELTS 6.5を取得するために必要な下記の3つのポイントをご紹介します。
一般的に、IELTSのスコアを1.0上げるためには、約200〜300時間の学習が必要とされています。
現在のスコア | IELTS 6.5到達までの必要学習時間 |
6.0 → 6.5 | 約100~150時間 |
5.5 → 6.5 | 約250時間 |
5.0 → 6.5 | 約400時間 |
4.5 → 6.5 | 約600時間 |
例えば、IELTS 5.5の人が6.5を目指す場合、約250時間の勉強が必要です。1日2時間勉強すると、約4ヶ月で達成できる目安となります。
IELTS 6.5を取得するには、リーディングやリスニングで約7割(68〜73%)の正答率が必要です。ライティングやスピーキングでは一貫性と流暢さが評価されます。
正答率と評価基準の目安については下記の表をご覧ください。
セクション | IELTS 6.5の目安 |
リスニング(Listening) | 40問中 27~29問 正解 |
リーディング(Reading) | 40問中 27~29問 正解 |
ライティング(Writing) | 論理的な構成と一貫性が求められる |
スピーキング(Speaking) | 日常会話がスムーズにできる |
IELTSの出題問題は難易度が高く、学習範囲も膨大です。IELTS 6.5を取得するには、効率的な学習方法とツールの活用が重要となります。
セクションごとの具体的な学習のコツとテクニックは下記の表を参考にしてください。
セクション | 学習のコツとテクニック |
リスニング(Listening) | シャドーイング・ディクテーション・公式問題集を解き、試験形式に慣れる |
リーディング(Reading) | スキミング・スキャニング・多読、精読・公式問題集を解き、試験形式に慣れる |
ライティング(Writing) | AIを活用してライティングを添削・改善・ChatGPT・Grammarly |
スピーキング(Speaking) | オンライン英会話を活用・IELTS 6.5レベルのサンプル動画を活用 |
各セクションの対策に加え、IELTSに特化した単語学習も並行して行うことをおすすめします。
IELTSのバンドスコア6.5は留学や海外就職、移住の選択肢を広げるスコアです。
IELTSは世界的に認められた資格であり、大学や企業、移民機関などで英語力を証明できます。
【IELTS 6.5取得のポイント】
IELTS 6.5は上級の一歩手前のスコア。海外大学の授業にもついていける英語力です。
難易度は高いですが、学習時間をしっかり確保し、本質的な英語力を磨きましょう。