日本人が移住しやすい国ランキング｜おすすめ国・準備・費用・仕事まで徹底解説

物価の上昇や働き方の多様化が進むなか「海外で暮らす」という選択肢を現実的に考える日本人が増えています。

しかし、いざ「移住」となると、気になるのはどの国が住みやすいのか、どれくらい費用がかかるのか、そして実際にどんな準備が必要なのかという具体的な部分でしょう。

本記事では「移住しやすい国」という視点から、日本人に人気の移住先をランキング形式で紹介します。

治安・物価・気候といった生活環境はもちろん、ビザや仕事、教育制度なども徹底解説。

移住前の準備や費用の目安、手続きの流れまでを一つひとつ整理しました。

QQEnglish編集部

フィリピン・セブ島留学をはじめ、世界各国への留学、ワーホリ情報など英語学習をしている方へ役立つ情報を発信しています。

斉藤淳

フィリピン留学協会会長

2014年からフィリピン・セブ島留学に関わる。セブ島の学校を中心に50校以上訪問しつつ、留学生に学校の選び方や現地の情報を発信しています。

移住しやすい国の特徴と自分に合った選び方

治安・医療体制が安定しているか

安心して暮らすためには、まず「治安」と「医療体制」の充実度が欠かせません。

長期滞在や家族移住を考える人にとって、日常の安全と緊急時の医療環境は最優先のチェック項目です。

物価・生活費と収入のバランス

「物価が安い国＝住みやすい」とは限りません。仕事をするのか、リタイア後の生活かによっても選ぶ国は変わります。

気候や環境が自分に合っているか

「常夏が好き」「四季を感じたい」など、自分のライフスタイルに合う国を選びましょう。

ビザ・永住権の取得しやすさ

ビザの取りやすさは「移住の現実性」を左右します。

国ごとに就労・投資・リタイアなど、条件が異なるため早めの情報収集が必要です。

仕事や教育環境の充実度

働きながら暮らす人や家族での移住を考える人にとって、仕事と教育の質は重要な要素です。

言語・文化・宗教が受け入れやすいか

異文化に馴染めるかどうかは長期移住の満足度を大きく左右します。

日本人コミュニティ・サポート体制の有無

海外移住のメリットとリスク対応

海外移住のメリット

• 自分に合った環境で生活できる：気候・文化・働き方など、自分に合ったライフスタイルを実現できます。
• 生活費を抑えられる可能性：東南アジアでは、日本の半分以下の生活費で快適に暮らせることもあります。
• 異文化や多様な価値観を体験できる：現地の人々と交流し、グローバルな視点を育てられます。
• 第二の人生・キャリアの再構築ができる：海外就職・起業・リタイアなど、自分のペースで新しい挑戦が可能です。
• 語学力・スキルアップにつながる：英語圏や多言語環境では、日常生活そのものが学びの場になります。

リスクへの対処法

• 専門家・行政窓口を活用：大使館や移住サポート機関で最新情報を入手しましょう。
• 現地日本人コミュニティに参加：生活情報やトラブル時の助け合いに役立ちます。
• 保険・資金・税制の事前確認：海外保険や税金制度を把握して安心の生活設計を。
• 渡航前に語学・文化を学ぶ：現地の言葉やマナーを知ることでスムーズに適応できます。

海外移住はリスクを正しく理解し、事前に準備を整えることで、より豊かで自由なライフスタイルを実現することが可能です。

日本人に人気の移住先ランキングTOP10

1. オーストラリア｜教育・治安・環境がバランス良い

• 技能職・専門職の就労ビザや永住権制度が整っている 
• 最低賃金が高く、安定した所得を得やすい 
• 自然環境・医療制度・教育レベルが総合的に高水準 

2. マレーシア｜物価が安く、リタイア層に人気

• 生活費が日本の約半分で済む
• MM2H（マレーシア・マイ・セカンドホーム）制度で長期滞在が可能
• 日本語対応の医療・教育機関が多く、初めての移住にも安心 

3. タイ｜日本人コミュニティが多く住みやすい

• リタイアメントビザ制度があり長期滞在がしやすい
• 日本人学校・日系企業が充実しており生活基盤が整う
• 物価が安く、食文化が日本人の嗜好に合いやすい

4. フィリピン｜英語が通じ、リゾート生活が魅力

• 英語が公用語で語学習得と生活が両立できる
• SRRV（特別居住退職者ビザ）で比較的容易に長期滞在が可能
• セブ島など都市部では医療・教育施設が整備済み

5. カナダ｜教育水準が高く、多文化社会

• 移民政策が進んでおり、外国人にも働きやすい環境
• 医療や教育などの社会制度が整っている
• 自然豊かで治安が安定し、ファミリー層の移住にも最適

6. ベトナム｜成長市場でビジネスチャンスも多い

• 経済成長率が高く、日系企業の進出が進んでいる
• 物価が安く、都市部でも生活コストを抑えられる
• 日本語学習者が多く、現地スタッフとの意思疎通がしやすい

7. ポルトガル｜永住ビザが取得しやすい

• 投資型ビザ「ゴールデンビザ」で永住権の取得が可能
• 欧州の中では生活コストが比較的安い
• 治安が良く、気候が穏やかでリタイア層にも人気

8. オランダ｜英語が通じる国で働きやすい

• 英語普及率が高く、非英語圏でも外国人が働きやすい
• ワークライフバランスを重視した社会制度
• スタートアップやIT分野の就業機会が豊富

9. ニュージーランド｜自然と治安の良さが魅力

• 永住権制度が整っており、長期滞在しやすい
• 教育環境・医療制度ともに高水準
• 自然環境が豊かで穏やかな生活リズムが魅力

10. メキシコ｜温暖で生活コストが安い

• 物価や家賃が安く、リタイア層やフリーランスに人気
• 医療費が安く、民間病院でも英語対応が増加
• 人懐っこい国民性で外国人にもフレンドリー

移住の費用

移住初期費用（渡航・住居・ビザ・保険）

海外移住を考える際にまず把握しておきたいのが、初期費用です。

渡航や住居、ビザ申請など出発前に必要な資金をしっかり計画しておくことが大切です。

• 航空券代：片道5万～20万円（国・時期によって変動）
• 住居費（初期契約・敷金など）：10万～50万円前後
• ビザ申請費用：就労・リタイアビザなど種類により2万～20万円程度
• 海外保険加入費：年間5万～15万円が一般的
• 引越し・荷物輸送費：10万～30万円（船便か航空便かで大きく変動）

ビザや保険は渡航先の制度により異なるため、現地大使館や公式サイトでの確認が必須です。

医療保険は緊急時に高額請求を防ぐためにも、早めの加入がおすすめです。

月々の生活費と物価目安

生活費を抑えたい場合は、現地のスーパーや交通機関を上手に利用することで節約が可能です。

老後資金・教育費など長期プラン

長期滞在や永住を見据える場合は、生活費だけでなく将来の資金も考慮しておく必要があります。

老後移住や子供の教育目的で移住する場合、追加で以下のような費用が発生します。

想定される長期費用

• 老後資金：1,000万～3,000万円（医療・住居・生活費含む）
• 教育費：現地・国際学校で年間50万～300万円
• 車や家の購入費用：500万～1,000万円前後

現地通貨での貯蓄や年金受け取りが可能かどうかを事前に確認しましょう。

為替変動リスクにも注意し、複数の収入源を持つと安心です。

ステップでわかる！海外移住準備の流れ

STEP1｜移住先候補を調べて比較

• 治安・物価・医療・ビザ制度などを比較
• 日本人が多い国や生活しやすい地域を調べる
• 現地下見や日本人コミュニティの情報収集も有効

STEP2｜資金・生活費の準備を始める

• 初期費用＋6か月〜1年分の生活費を目安に貯蓄
• 現地の物価を調べて生活費を算出
• 為替変動や手数料に注意して海外送金方法を検討

STEP3｜ビザ・永住権を申請する

• 渡航目的に合ったビザ（就労・留学・リタイアなど）を確認
• 必要書類（収入証明・健康診断書など）を準備
• 国によっては永住ビザ制度（MM2H、ゴールデンビザなど）も検討

STEP4｜パスポート更新・海外転出届など行政手続き

• パスポートの残存期間を確認（6か月以上が目安）
• 住民票を抜く「海外転出届」を提出
• 年金・保険・マイナンバーの手続きを整理

STEP5｜保険・銀行・税金の整理

• 海外医療保険や現地保険に加入
• 海外送金・外貨対応の銀行口座を開設
• 日本の確定申告・税金関連の確認を忘れずに

STEP6｜語学学習・文化理解の準備

• 移住前にオンライン英会話などで語学力を強化
• 現地文化・宗教・マナーを理解しておく
• 日常会話で使うフレーズを事前に練習

STEP7｜現地の住居・仕事・学校を手配

• 渡航前に住居を仮契約、または短期滞在先を確保
• 求人サイトやSNSで仕事情報を収集
• 家族移住の場合は学校や医療施設も調査

まとめ

海外移住を成功させるには「正確な情報収集」「十分な資金計画」「確かな語学力」の3つが欠かせません。

どんなに住みやすい国を選んでも言葉の壁があると生活や仕事で苦労するケースが多く見られます。

英語圏はもちろん、英語が通じる国（マレーシア・フィリピン・オランダなど）でも英語力があることで現地生活の自由度が大きく上がります。

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