【完全版】セブ島名物レチョン!歴史から人気店、美味しい食べ方

フィリピンの国民食であり、お祝いの席には欠かせない伝統料理が「レチョン」です。
その中でも、セブのレチョンは「世界一美味しい豚」と称され、国内外の食通が絶賛するほどの特別な存在です。
今回の記事では、セブのレチョンが世界一と言われる理由、その歴史や美味しい食べ方、さらに、観光客や留学生が安心して楽しめる人気店まで、レチョンの魅力を徹底的に解説します。
フィリピン文化に根差した伝統料理「レチョン」
レチョンは、単なる料理ではなく、フィリピンの文化そのものと深く結びついています。
ここではまず、レチョンの歴史と、フィリピンでの特別な位置づけについて見ていきます。
スペイン統治時代から食べられているフィリピンの国民食
レチョンは、「豚の丸焼き」を意味するフィリピンの伝統料理です。
そのルーツは、16世紀にフィリピンを植民地としていたスペインにあります。
レチョンの名前の由来は、スペイン語で「ミルクを飲む」を意味する「leche」が語源とされ、「子豚の丸焼き」を指していました。
スペイン伝来のこの調理法は、フィリピン独自の食文化と融合し、現在のような国民食へと進化しました。
レチョンは、クリスマスや誕生日、結婚式など、フィリピンでのお祝いの席には欠かせないご馳走であり、特別な日を彩るメイン料理です。
セブのレチョンが特別な理由は「ハーブが香る独自の調理法」
同じレチョンでも、マニラとセブでは食べ方に違いがあります。
マニラのレチョンは、ソースをつけて食べるのが一般的です。
一方で、セブのレチョンは、ソースなしでも美味しく食べられることが大きな特徴です。
その秘密は、豚のお腹の中に詰められた香草とスパイスにあります。
にんにく、玉ねぎ、そしてフィリピン料理に欠かすことができないレモングラスなどをたっぷり詰めて、丁寧に焼き上げます。
それにより、肉の中心部まで風味がしっかりと染み込み、深みのある味わいを生み出します。
この独自の調理法が、セブのレチョンが世界一美味しいと称される理由です。
食べ方から購入まで!レチョンを最大限に楽しむ完全ガイド
ここでは、レチョンを初めて食べる観光客や留学生のために、おいしく食べるコツや、お店での注文方法、購入の時のポイントまで具体的に解説します。
レチョンの魅力!「皮」と「肉」のおいしさの秘密
レチョンの最大の魅力は、その皮のパリパリ感と、ジューシーな肉の食感のコンビネーションにあります。
丁寧にじっくりと時間をかけて焼き上げられた皮は、薄くてクリスピーな食感です。
その食感はおせんべいのように軽く、香ばしい風味がしっかりついています。
一方で、肉の部分は、ハーブとスパイスの風味が奥深くまで染み込んでおり、口の中でとろける柔らかさで、肉本来の旨味をしっかり味わえます。
この全く異なるふたつの食感が口の中で合わさることで、レチョンは極上の味わいになります。
注文の仕方と価格の目安
レチョンの注文方法は、お店によって異なります。
レストラン形式のお店では、1人前や2人前のように人数分で注文できます。
また、フードコートや持ち帰りの専門店では、グラム単位の量り売りで購入するのが一般的です。
「半キロ(half kilo)」や「1キロ(one kilo)」と伝えて注文します。
おいしいレチョンの見分け方は、まず皮の色と張りです。
丁寧に焼き上げられた皮は、ツヤがあり、パリッとした食感であることがはっきり分かります。
肉は、赤身と脂身のバランスが取れている部位がおすすめです。
脂身が多すぎず、鮮やかなピンク色に近いものが新鮮でおいしいレチョンです。
また、価格の目安もお店のタイプによって大きく変わります。
- ローカル食堂:P100〜P150(約260円〜390円)
- レストラン:P250〜P350(約650円〜910円)
- 高級店やホテル:P500〜P1,000以上(約1,300円〜2,600円以上)
ソースは不要?本場流の食べ方
セブのレチョンは、ソースなしでもおいしく食べられるように味付けがされています。
しかし、よりフィリピン流に楽しむなら、白米かガーリックライスと一緒に食べるのが定番の食べ方です。
レチョンの脂とハーブの風味を吸ったご飯は、格別な美味しさです。
熱々のレチョンとご飯を一緒に楽しむのが、フィリピンでの最高の食べ方です。
セブ島でレチョンを食べるならここ!タイプ別おすすめ店
レチョンの本場セブ島には、数えきれないほど多くのレチョンを食べられるお店があります。
ここでは特に観光客や留学生が安心して楽しめる、おすすめの人気店をタイプ別に分けてご紹介します。
観光客に人気!おしゃれで入りやすいレストラン
清潔感があり、安心して食事ができるレストランスタイルのお店は、初めてセブを訪れる人におすすめです。
ズブチョン(Zubuchon)
「世界一おいしい豚」と絶賛した、故アンソニー・ボーデイン氏が訪れたことで有名になったお店です。
ハーブやスパイスがしっかり効いた味付けで、ソースなしで食べてもとてもおいしいです。
セブのSM Cityなどのショッピングモール内や空港にも店舗があり、アクセスしやすい点も特徴です。
ハウス・オブ・レチョン(House of Lechon)
バランスの取れた味付けと、肉の柔らかさが評判のお店です。
モダンでおしゃれな店内は、友人や家族、大人数のグループで訪れるのにも最適です。
レチョンだけではなく、ガーリックライスや定番のフィリピン料理全般、デザートまで揃っており、レチョン以外のメニューも一緒に楽しめます。
リコズ・レチョン(Rico’s Lechon)
辛いレチョンが好きな人には、リコズ・レチョンがおすすめです。
唐辛子の辛味が効いたスパイシーレチョンが看板メニューです。
もちろん、辛くないレチョンも選べるので、辛いものが苦手な人でも楽しめます。
お店は、活気のある雰囲気で、地元のフィリピン人からも人気が高いです。
地元の味が楽しめる!活気あふれる老舗のローカル食堂
現地の雰囲気も楽しみたいなら、ローカルに愛される食堂形式のお店に足を運んでみてください。
CnTレチョン(CnT Lechon)
ローカルに絶大な人気を誇る、セブを代表する老舗です。
他のお店に比べハーブやスパイスの風味は控えめで、豚肉そのものが持つ本来の味をシンプルに味わうことができます。
賑やかな食堂形式のお店で、現地の活気を感じたい人におすすめです。
観光客向けのお店に比べ手頃な価格帯も魅力です。
アヤラセンターのフードコート内にも店舗があり、気軽に立ち寄ることができます。
お土産にも最適!空港や持ち帰り専門店
レチョンを旅行のおみやげに持ち帰りたい人や、ホテルでゆっくり味わいたい人には、お持ち帰り専門店や空港の店舗が便利です。
ズブチョン(Zubuchon)
マクタン・セブ国際空港の国内線ターミナル内にも店舗があります。
おみやげとして持ち帰るための真空パックされた冷凍レチョンなどを買うことができ、自宅でも本場の味を楽しめます。
レチョンだけじゃない!レチョン料理の奥深さ
レチョンはそのまま食べても絶品ですが、フィリピンでは残ったレチョンを使い、様々な料理にアレンジして楽しまれています。
ここでは、レチョンの違った魅力を感じられる、ユニークなレチョン料理をいくつかご紹介します。
残ったレチョンで作る絶品アレンジ料理
フィリピンの家庭では、パーティーなどで食べきれなかったレチョンを無駄なく美味しくアレンジして食べます。
レチョン・シシグ(Lechon Sisig)
フィリピンを代表する人気料理「シシグ」を、レチョンで作った料理です。
レチョンを細かく刻み、玉ねぎや唐辛子、豚の脳みそなどと一緒に鉄板で炒めます。
レチョンの旨味と香ばしさが加わり、ご飯が進む一品になります。
レチョン・カワリ(Lechon Kawali)
豚のバラ肉を茹でた後に、鍋(kawali)でカリカリになるまで揚げた料理です。
レチョンとは調理法が異なりますが、レチョンよりも時間と手間をかけずに作ることができます。
見た目や食感がレチョンと似ており、レチョン専門店でもよく提供されています。
ディップソースと一緒に食べるのが定番の食べ方です。
レチョン・パオ(Lechon Pao)
中国の饅頭(パオ)のような、ふんわりとしたパンにレチョンを挟んだスナックです。
手軽にレチョンの味を楽しめるため、忙しいビジネスマンや学生に人気があります。
これらのアレンジ料理は、レチョン専門のレストランでもメニューにあることが多いので、ぜひ試してみてください。
レチョンと一緒に食べたいフィリピンの定番サイドメニュー
多くのレチョン店では、レチョンをメインにしながら、レチョンと相性抜群の定番フィリピン料理も数多く提供しています。
レチョンと一緒に注文すれば、さらに食事が楽しくなります。
ここでは、おすすめのサイドメニューをいくつかご紹介します。
ガーリックライス(Garlic Rice)
レチョンとの組み合わせで一番定番なのが、ガーリックライスです。
ガーリックライスは、フィリピンでは定番なので、多くのお店のメニューにあります。
レチョンの香ばしい脂とハーブの風味が、ガーリックの効いたご飯ととても良く合います。
パンシット(Pancit)
日本の焼きそばに似たフィリピン風焼きそばです。
ニンニクや玉ねぎの風味が効いたしょうゆベースの味付けで、日本人の口にも合います。
肉や野菜と一緒に炒められた麺は、レチョンのジューシーで濃厚な味わいの良いアクセントになります。
ベイクドスキャロップ(Baked Scallops)
ホタテにチーズやバター、ガーリックを乗せてオーブンで焼いた料理です。
レチョンとは異なるシーフードの旨味と濃厚な味が楽しめます。
ベイクドスキャロップもガーリックライスと食べるとおいしいです。
・シシグ(Sisig)
細かく刻んだ色々な部位の豚肉を、玉ねぎや唐辛子と一緒に鉄板で炒めた料理です。
ジューシーな豚肉の味わいがレチョンとはまた違った味わいで堪能できます。
味付けが濃いので、ビールのおつまみにもおすすめの一品です。
まとめ
フィリピンの国民食である「レチョン」は、単なる豚の丸焼きではありません。
フィリピンの食文化と歴史が詰まった特別な料理です。
セブ島のレチョンのおいしさの秘密は、皮のパリパリした食感と、ハーブやスパイスで味付けされたジューシーな肉の絶妙なコンビネーションにあります。
セブ島には、ローカルに愛される老舗食堂から、観光客向けのおしゃれなレストランまで、数多くのレチョン店があります。
今回の記事を参考に、ぜひ自分好みのレチョンを見つけてみてください。
セブ留学や旅行の思い出に、本場でしか味わえない「世界一」のレチョンを、心ゆくまで楽しんでください。