マルタ留学は意味がない?その背景と改善策 | フィリピン留学・セブ島留学ならQQEnglish【公式】
2025.05.19
マルタ留学は意味がない?その背景と改善策

いまや、数多くの国から留学先を選ぶことができるようになりました。
ただ、マルタ島のように「留学する意味がない」とささやかれる国があるのも事実です。
本来ポジティブなイメージがある留学において、「英語の力が伸びなかった」「遊びに終始してしまった」「観光気分で終わってしまった」といった否定的な意見や失敗談も少なくありません。
実際、SNSや留学体験ブログには「お金をかけていったのに思ったほど効果がなかった」「日本人とばかり話して終わった」といったリアルな声も散見されます。
このような意見も多い中で、果たして本当にマルタ留学は「意味がない」のでしょうか?
本記事では、マルタへの留学を否定する意見が多く存在する理由を掘り下げた上で、どうすれば留学を「意味のある経験」にできるかを考えていきます。
大学生時代にイギリス・マンチェスターへの留学を経験した筆者の体験談も盛り込みます。
留学を検討する方や、渡航先に迷っている方にとって、ヒントになれば幸いです。
マルタ留学の概要
マルタは、イタリアの南に浮かぶ小さな島国です。
英語が公用語であることから、留学先として近年注目を集めています。
ヨーロッパでは「安価に英語を学べる場所」として人気があり、特にドイツ・フランス・スペインなどから多くの若者が訪れています。
日本人にとっても、物価や学費の安さ、治安の良さなどが魅力となり、フィリピンやオーストラリアと並んで留学先に選ばれることが増えてきました。
マルタにある語学学校の多くは少人数制で、多国籍のクラスが基本です。
授業内容もカジュアルな会話を重視したものから、試験対策まで多岐にわたります。
ただ、特に春から夏にかけて、日本人比率が比較的高い時期もあることから、英語を話す機会が少ない環境で生活することになりかねません。
つまり、マルタ留学は費用や生活面でのハードルが低く、手軽に挑戦しやすい反面、自分の行動次第では「ただ楽しいだけ」に終わる可能性があるのです。
「意味がない」と言われる理由
では、なぜマルタ留学は「意味がない」と言われてしまうのでしょうか?
その理由を主に3つにわけて説明します。
日本人との関わりが多い
マルタには一定数の日本人留学生がおり、語学学校やシェアハウスなど、同じ空間で時間を共にすることで、日本人同士のコミュニティが簡単に形成されます。
同じ日本人は、見知らぬ土地で安心を与えてくれる存在ですが、英語を話す機会が格段に減り、語学力の上達が鈍化する原因となります。
環境や娯楽がメインになりがち
マルタ島は、地中海に浮かぶリゾート地です。
学習時間以外に、環境やナイトライフに時間を費やしてしまう人もいます。
もちろんそれらも貴重な体験ですが「バカンスに終始して留学を終えてしまった」という体験談もよく見かけます。
語学学校の質が千差万別
マルタには、留学生を支える多くの語学学校がありますが、中には質の低い授業やクラスもあります。
留学前のリサーチが不足してしまうと、いざ現地に渡った際、クラスや教師のレベルの低さに愕然とすることもあります。
マルタ留学は本当に意味がないのか?
ここまで、マルタ留学に「意味がない」といわれる原因を探ってきましたが、あることに気づく方もいるのではないでしょうか。
「意味がない」といわれる原因の多くは、「マルタ」そのものではなく「その人自身」にある、ということです。
もちろん、現地の環境が留学の質の低下に寄与する部分も少なからずあります。
ただ、そのような失敗は、国を選ばずどこでも起こりえるものです。
大学生の時にイギリス・マンチェスターに留学していた筆者の体験をご紹介します。
当時、夏学期の授業が始まる前に、アカデミック(学術的)な語学力を上達させるために2週間の語学スクールに通いました。
驚いたことに、20人で構成されたクラスは、筆者以外すべて中国人。
そのうえ、母国語でコミュニケーションが取りやすい環境に身を置いたクラスメイトたちは、授業中のディスカッションや、筆者がいるグループチャットでも中国語でコミュニケーションを取ったのです。
わざわざ高い授業料を払い、異国の地に来てまで、慣れ親しんだ手法に終始する彼らには本当に驚きました。
幸い、私と同じ驚きや失望を抱えた数名のクラスメイトが、英語でコミュニケーションをとってくれ、私は本来の目的を見失わずにすみました。
留学を意味あるものにするキーワードは、「どこに行くか」ではなく「どう過ごすか」です。
意義のある留学にするためのポイント
それでは、マルタ留学を意味ある経験にするには、どうすればよいのでしょうか?
主に4つ紹介します。
留学の目的を明確にする
当然ですが、留学の目的を具体化させておくことが大切です。
「外国の友人を○○人作る」「○○について学ぶ」「○○の活動をしてみたい」など明確な目標を設定しましょう。
ちなみに、これは筆者の意見ですが、「英語を話せるようになる」は、留学の目的として成立しないと考えています。
いまや、日本国内でも語学力を向上させる機会は多く存在するからです。
学内に留学生が滞在している大学も多くありますし、オンラインで学べるサービスもあります。
あくまでも留学の目的とは、「海外に身を置き」「英語を使いながら」どのようなことをしたいかです。
留学生の選抜や、奨学金の選考時に作成する「学修計画書」などは、その目的を明確にする貴重な機会です。
存分に活用しましょう。
渡航前に英語力をつける
先ほどの話と通じる部分もありますが、事前に語学力を伸ばしておくに越したことはありません。
現地の学生とともに英語を使用して活動する中で、語学レベルの高さは、自然とコミュニケーションの量につながります。
筆者が体験したように、学期前に語学スクールを開校している大学もあります。
英語を「使う」機会をつくる
語学に限らず、知識は「使って」はじめて身になります。
インプットだけではなく、それをアウトプットすることが大切です。
マルタ留学で散見された失敗談のように、日本人同士の居心地の良いコミュニティばかりに身を置くのではなく、どんどん新たな環境に飛び込んでいきましょう。
例えば、筆者は大学のハンドボール部に所属していました。
現地の学生と打ち解けるまでにどうしても時間がかかってしまう中で、言語に頼らないコミュニケーションが活発な「スポーツ」は、その障壁を簡単に壊してくれます。
すぐに仲良くなった現地の学生たちと、長期間にわたってともに活動した時間は、現地の生活をより豊かにしてくれました。
1日の使い方を意識する
前述した内容と重複する部分もありますが、一日単位で時間の使い方を意識することも非常に大切です。
自分が設定した目的をかなえるために、学校やその他の活動、観光などをどのように組み合わせるか計画しましょう。
インプット(授業や個人的な勉強)とアウトプット(会話する時間など)をバランス良く組み込むと良いでしょう。
まとめ
マルタ留学は、確かに多くの失敗例やネガティブな体験談が多く見られます。
ただ、よく「意味がない」と言われる背景には、マルタそのものではなく、その人の過ごし方に問題があることが推察できます。
マルタに限らず、環境面や価格面でどれだけ魅力があふれた環境でも、そこでの過ごし方次第で得られるものは自然と少なくなります。
しっかりとした目的や戦略があれば、マルタでの留学もあなたにかけがえのない財産をもたらしてくれるでしょう。
あなたの選択や覚悟、そして綿密な準備が、良い結果に結びつくことを願っています。