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セブ島観光

2025.02.26

フィリピンのビザと特別許可証まとめ|留学・観光・就労までまるごと解説

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フィリピンでの滞在には、目的に応じたビザや特別許可証の取得が必要です。

観光や留学、就労など滞在目的によって適用されるビザが異なり、場合によっては追加の許可証が求められることもあります。

特に留学を考えている人にとっては、ビザと特別許可証の違いや組み合わせを理解することが重要です。

本記事では、フィリピンの各種ビザと特別許可証の詳細、それぞれの取得条件や注意点について詳しく解説します。

QQEnglish編集部
執筆者

QQEnglish編集部

フィリピン・セブ島留学をはじめ、世界各国への留学、ワーホリ情報など英語学習をしている方へ役立つ情報を発信しています。

斉藤淳
監修者

斉藤淳

フィリピン留学協会会長

2014年からフィリピン・セブ島留学に関わる。セブ島の学校を中心に50校以上訪問しつつ、留学生に学校の選び方や現地の情報を発信しています。

フィリピンのビザ全14種類

査証(ビザ)とは?

フィリピンへの渡航や滞在には、目的に応じたビザ(査証)の取得が必要です。

ビザは外国人がフィリピンに入国し、一定期間滞在するための法的な許可証で、観光、ビジネス、留学、就労、永住など、さまざまな目的に応じた種類が用意されています。

また、一部のビザでは追加の特別許可証が必要になることもあります。

ここでは、フィリピンで取得できる14種類の主要なビザについて、それぞれの特徴を簡潔にご紹介します。

観光・ビジネス向けビザ

観光や短期商用など、短期間の滞在を目的とする人向けのビザです。

9Aビザ(観光ビザ)

短期観光や親族訪問などの目的で滞在する外国人向けのビザ。日本国籍の場合、30日以内の滞在はビザ不要ですが、延長手続きにより最大36カ月まで滞在可能です(詳細はまとめ表参照)

9Dビザ(商用ビザ)

フィリピン国内での事業活動や商取引を行うためのビザ。短期の出張は9Aビザで対応可能ですが、長期的なビジネス滞在には9Dビザが必要です。

9Eビザ(外交ビザ)

各国の外交官や政府関係者、その家族向けのビザ。フィリピン政府の公式な承認が必要となります。

就学・就労向けビザ

フィリピンで学ぶ、または働くために必要なビザです。

9Fビザ(学生ビザ)

大学や専門学校など、正式な教育機関で6カ月以上学ぶ外国人向けのビザ。語学学校に通う場合はこのビザではなく、特別就学許可証(SSP)の取得が必要です。

9Gビザ(就労ビザ)

フィリピン国内で就労するためのビザで、雇用先企業がスポンサーとなり申請を代行します。短期就労の場合は特別就労許可(SWP)または臨時就労許可(PWP)も必要です(詳細は特別許可証のセクション参照)。

永住・長期滞在向けビザ

長期間、もしくは永住目的で滞在する人向けのビザです。

13Aビザ(結婚ビザ)

フィリピン人と結婚した外国人が申請できるビザです。取得後、1年間の仮永住権が付与され、その後は更新を経て無期限の永住権となります。

ただし、婚姻関係が継続していることが永住権の維持条件であり、離婚や配偶者の死亡時にはビザの更新に制限が生じる場合があります。

SRRVビザ(特別居住退職者ビザ)

35歳以上の退職者向けのビザで、一定額以上の預金をフィリピン国内に保持することが条件です。

SIRVビザ(特別投資家居住ビザ)

フィリピン国内での特定の投資活動を通じて取得できるビザ。投資対象は政府指定のプロジェクトに限られます。

条約投資家査証(TREATY TRADERS VISA)

フィリピンが移民協定を締結している日本・アメリカ・ドイツの国籍者が対象となるビザです。フィリピン国内で企業を設立し、30万ペソ以上の株式を保有することが条件となります。

滞在期間に制限はありませんが、ビザは毎年更新する必要があります。

クオータビザ(永住ビザ)

年間50人までの外国人に発給される特別永住ビザで、資産や職業などの厳しい基準を満たす必要があります。

SRVVビザ(ロングステイ査証)

フィリピン国内にコンドミニアムを所有するか、指定された宿泊施設に滞在する長期滞在者向けのビザです。

一時的な滞在許可・特殊なビザ

特別な事情で短期間滞在する場合や、特殊な立場の人向けのビザです。

ダウングレードビザ

現在のビザから観光ビザ(9A)へ切り替える際に使用される一時的なビザです。

BALIKBAYANプログラム

フィリピン国籍を持つ人、またはその外国籍の配偶者および子供が対象となる特別滞在許可プログラムです。このプログラムにより、最長1年間ビザなしで滞在することが可能です。

フィリピン入国時に、対象家族が同伴することが条件となります。

特別就労許可(SWP)/臨時就労許可(PWP)

9Gビザの取得前に短期間の就労を許可する制度で、主に短期プロジェクトや契約のために発行されます。詳細は特別許可証のセクションを参照してください。

フィリピンのビザ情報まとめ

ビザ名対象者申請費用(目安)有効期間延長可否必要書類(主なもの)備考
9Aビザ(観光ビザ)観光目的の短期滞在者約3,000〜5,000ペソ最大36カ月(延長可)可能(更新手続き必要)パスポート、出入国カード30日以内はビザ不要(日本国籍)
9Dビザ(商用ビザ)ビジネス目的で長期滞在する人約8,000〜12,000ペソ1年(更新可)可能招聘状、雇用証明、パスポート長期商用活動は9Dビザが必要
9Eビザ(外交ビザ)外交官・政府関係者無料任務期間中有効不要公的文書、パスポート一般人は申請不可
9Fビザ(学生ビザ)フィリピンの大学・専門学校で学ぶ学生約10,000〜15,000ペソ1年(更新可)可能入学許可証、健康診断書、パスポート語学学校はSSPが必要
9Gビザ(就労ビザ)フィリピン国内で働く外国人約20,000〜30,000ペソ雇用期間中有効可能(再申請必要)雇用契約書、雇用主の推薦状、ACR I-Card雇用主がスポンサー
13Aビザ(結婚ビザ)フィリピン人配偶者を持つ外国人約15,000〜20,000ペソ永住(初年度は仮永住)更新必要婚姻証明書、共同銀行口座証明、パスポート婚姻関係継続が条件
SRRV(特別居住退職者ビザ)35歳以上の退職者約1,400ドル(申請料)永住不要預金証明、健康診断書、無犯罪証明書預金維持が条件
SIRV(特別投資家居住ビザ)フィリピン国内で投資を行う外国人約20,000〜30,000ペソ1年(更新可)可能投資証明、パスポート、財務諸表投資継続が条件
条約投資家査証(TREATY TRADERS VISA)日本・米国・ドイツ国籍の投資家約20,000〜30,000ペソ無制限(年次更新)必須(年次更新)会社設立証明、株式証明書(30万ペソ以上)、パスポート移民協定対象国限定
クオータビザ(永住ビザ)年間50人に限定された特別永住ビザ約30,000ペソ永住不要資産証明、健康診断書、無犯罪証明書年間発給数に制限あり
SRVV(ロングステイ査証)長期滞在目的の外国人約10,000〜15,000ペソ1年(更新可)可能不動産所有証明、滞在証明、パスポートコンドミニアム所有者向け
ダウングレードビザ他ビザから観光ビザ(9A)へ切替する人約3,000〜5,000ペソ一時的(短期間)不要パスポート、既存のビザ証明書観光ビザ取得までの暫定措置
BALIKBAYANプログラムフィリピン国籍者およびその家族無料最長1年不要パスポート、家族関係証明書入国時に家族同伴が条件
特別就労許可(SWP)/臨時就労許可(PWP)短期就労または一時的就労する外国人約8,000〜12,000ペソ3〜6カ月(更新可)可能雇用契約書、雇用主の推薦状、パスポート仮の就労許可で正式ビザ取得が前提条件

注意事項

  • 費用や条件は変更されることが多く、最新の情報はフィリピン入国管理局(Bureau of Immigration)の公式サイトや在日フィリピン大使館の情報を参照することを推奨します。
  • 学生ビザ(9F)や就労ビザ(9G)では、追加でACR I-CardやECCの取得が必要になる場合があります。
  • 企業や学校を通じた申請の場合、手数料が追加されることが一般的です。

特別許可証5種類

フィリピンでの滞在目的によっては、ビザだけでなく追加で取得が必要な特別許可証が存在します。

これらの許可証は、就学・就労・長期滞在など特定の活動を行うために必要なもので、ビザの補完的な役割を果たします。

特に語学留学や短期就労の場合、知らずにいると出国時や滞在中のトラブルにつながることもあります。

ここでは、留学・就労・滞在管理に関連する主要な5つの特別許可証について解説します。

留学生向けの特別許可証

SSP(Special Study Permit / 特別就学許可)

語学学校や短期の教育プログラムで学ぶために必要な許可証です。

  • 対象者:語学学校、短期プログラムの学生(大学・専門学校は9Fビザ対象でSSP不要)
  • ポイント:学校ごとに取得が必要で、有効期限は6カ月です。継続して就学する場合は更新が必要です。

出国時・滞在管理に関する許可証

ECC(Emigration Clearance Certificate / 出国許可証)

フィリピンから出国する際に外国人が取得する必要がある許可証で、これがない場合、出国できません。

  • 対象者:6カ月以上滞在した外国人(観光ビザ保持者も含む)
  • 申請場所:フィリピン入国管理局(Bureau of Immigration)での取得が原則

申請から発行まで数日かかることがあるため、出国日から逆算して余裕を持ったスケジュールで手続きすることが重要。

ACR I-Card(Alien Certificate of Registration Identity Card / 外国人登録証)

60日以上フィリピンに滞在する外国人に対して発行が義務付けられています。

  • 対象者:長期滞在者(観光・留学・就労ビザ保持者)
  • ポイント:常時携帯が推奨され、公的機関での身分証明として使用

就労関連の特別許可証

SWP(Special Work Permit / 特別就労許可)

9Gビザ未取得の短期就労者向けの許可証で、短期的な業務を可能にします。

  • 対象者:短期契約社員、プロジェクトベースの就労者
  • ポイント:最長6カ月の就労が可能(延長不可)

PWP(Provisional Work Permit / 臨時就労許可)

9Gビザの取得手続き中に一時的に就労するための仮許可証で、通常は最大3カ月間有効です。

  • 対象者:9Gビザ申請中で早期に就労を開始したい人
  • ポイント:9Gビザ取得までの期間限定で有効

特別許可証情報まとめ

許可証名対象者申請費用(目安)有効期間延長可否必要書類(主なもの)備考
SSP(特別就学許可証)語学学校などで学ぶ外国人留学生約6,500ペソ6カ月更新可パスポート、入学許可証(LOA)、申請書語学学校で学ぶ場合に必要。6カ月ごとに更新。
ECC(出国許可証)フィリピンに6カ月以上滞在した外国人約500~1,000ペソ出国時に1回限り有効不要パスポート、ACR I-Card、出国便の航空券出国7日前までに移民局で取得が必要。
ACR I-Card(外国人登録証)60日以上 滞在する外国人約3,000ペソ1年更新可パスポート、ビザのコピー、申請書身分証明書として機能し、常時携帯が義務。
SWP(特別就労許可)短期就労(3~6カ月)を希望する外国人約6,000~10,000ペソ最大6カ月再申請可パスポート、雇用契約書、申請書、雇用主のサポートレター9Gビザが不要な短期就労向けの許可証。
PWP(臨時就労許可)9Gビザ申請中で早期就労を希望する外国人約8,000~12,000ペソ最大3カ月不可パスポート、雇用契約書、9Gビザ申請書類、申請書9Gビザ取得までの仮の就労許可証として機能。

注意事項

  • SSP(特別就学許可)は語学学校や短期プログラム専用で、大学や専門学校では不要です。
  • ECC(出国許可証)は6カ月以上滞在した場合、出国前に必ず取得が必要です。
  • ACR I-Cardは、長期滞在者向けの身分証明書で、警察や公的機関での提示が求められることがあります。
  • SWPとPWPは就労ビザ(9G)と連動しており、適切な手続きを行わないと不法就労と見なされる場合があるため注意が必要です。

まとめ

フィリピン滞在には目的に応じたビザと特別許可証が必要です。

観光なら9Aビザ、留学ならSSP、就労には9Gビザなど適切なビザを選びましょう。また、ACR I-CardやECCなど追加手続きが求められる場合もあります。

申請要件は変更されることがあるため、最新情報を確認し、正しい手続きで安心して滞在しましょう。

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