2023.05.15
留学という言葉でどのような姿が頭の中に思い浮かびますか?
・海外の大学で授業を受けている姿
・海外の学生とパーティに参加している姿
・老若男女問わず語学学校で英語を学んでいる姿
など、人によってさまざまな「留学」を想像するのではないでしょうか。
今回はそもそも留学とは何かという点について一緒に考えていきたいと思います。
留学という言葉の意味を整理し、日本における留学形態や現状、そして留学で得られるものについてご紹介します。
留学という言葉の意味を説明できますか?
「なんとなくイメージは分かるけど、はっきりと説明はできない」という方が多いのではないでしょうか。
広辞苑で「留学」と引くと「よその土地、特に外国に在留して勉強すること。」という説明が出てきます。
この章では留学についてより深くご紹介します。
海外留学は、以下の2種類に分けることができます。
・正規留学
・語学留学
正規留学とは、海外の高校や大学、大学院に通い卒業することを目的とする海外留学の方法です。
大学の場合、現地の学生と同様の試験を受け入学したり2年生のコミュニティカレッジから編入試験を受け入学したりする方法があります。
大学時代の4年間は所属する学部の専門的な学問を学び、卒業と同時に学士を取得することができます。
語学留学とは、英語をはじめとする言語の習得を目的に海外の語学学校に通う留学の方法です。
正規留学のように専門的な学問を学ぶわけではありませんので、学士や修士を取得することはできません。
また正規留学で大学を卒業するには4年かかりますが、語学学校は1週間、場合によっては最短1日から通うことができます。
引用:独立行政法人日本学生支援機構「2019年度日本人学生留学状況調査」
(※日本と諸外国の大学間で留学についての何かしらの協定が結ばれているものを「協定あり」、特に取り決めがないものを「協定なし」の数値としている)
こちらは独立行政法人日本学生支援機構により行われた、2019年度日本人学生留学状況調査結果です。
この調査における「留学」とは海外の大学等における教育又は研究等の活動への参加と定義されているため、語学留学での渡航人数は含まれていません。
2010年以降、日本人学生の留学者数は右肩上がりとなっていることがわかります。
引用:JAOS「留学事業者 36 社による日本人留学状況調査」
こちらは、一般社団法人海外留学協議会(JAOS)が行った「留学事業者36社による日本人留学状況調査」です。
この調査は留学事業者を利用した留学者数についてですので、日本学生支援機構による調査とはほぼ重複しません。
2014年度に文部科学省が発表した留学者数とほぼ被りのない64,988人が留学事業者を通して留学に参加しています。
引用:JAOS「留学事業者 36 社による日本人留学状況調査」
64,988人のうち約64%が語学留学、約20%が中学・高校留学という結果となっています。
これらの調査から、日本においては語学留学は正規留学と同等もしくはそれ以上に一般的と言えるでしょう。
「どのような条件を満たせば留学と言えるのか」と質問されたらどのように答えますか?
とりあえず海外に行けばいいのか、1年間でいいのか1ヶ月でいいのかなど、留学を定義するためにはいくつかの論点がありそうです。
留学の条件について考えていきましょう。
立命館大学大学院の湊宣明教授が留学についてまとめた資料の一部です。
湊教授は留学の3条件として3つの「L」を提唱しています。
1, Leave:現在地を離れ別の場所に行き
2, Live:その場所に一定期間留まり
3, Learn:何かを学ぶ
広辞苑の「よその土地、特に外国に在留して勉強すること。」という定義と照らし合わせると、留学と呼ぶには外国に行くという地理的な条件が必要そうです。
時間的な条件としては一定の期間留まることが求められます。
留学として定義されている具体的な期間はありませんが、何かを学ぶという3つ目の条件を満たす期間が必要だと言えるのではないでしょうか。
学ぶ内容の難易度が高ければ高いほど必要な期間も多くなると考えられます。
Leave |
Live |
Learn |
|
国内の語学学校 |
× |
× |
◯ |
海外旅行 |
◯ |
× |
× |
海外インターンシップ |
◯ |
◯ |
◯ |
ワーキングホリデー |
◯ |
◯ |
× |
1ヶ月の語学留学 |
◯ |
◯ |
◯ |
4年間の正規留学 |
◯ |
◯ |
◯ |
海外渡航の種類を、留学の3条件に照らしあわせてみました。
海外旅行は学びを目的としないため留学とはいえません、ワーキングホリデーは多くのことを学ぶことができますが学ぶことを目的としない場合もあるため留学とは言い難いのではないでしょうか。
一方で海外インターンシップ、語学留学、正規留学は3つの条件を満たすため留学と言うことができます。
海外留学では外国人と日本語以外でコミュニケーションを取る必要がありますし、日本で経験しないようなトラブルに遭遇することもあります。
結果的に語学力はもちろん、それ以外の幅広いスキルや経験を得ることができます。
ここでは留学で得られるものについてご紹介します。
留学の目的の一つでもある語学力。
買い物や友人との会話など、日常生活でも留学先の言語を使用する場面が多くあります。
目標をもって勉強したり、日々積極的に話す努力をしたりすると大きく力を伸ばすことができます。
引用:英語活用実態調査2019(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)
こちらの画像をご覧ください。
新卒採用においては49.1%の企業、中途採用においては53.8%の企業がTOEICを要件もしくは参考としています。
この調査から分かるように留学先で身に付く語学力は就職やその後のキャリアにプラスに影響をもたらしてくれるでしょう。
海外の大学に入学した場合や海外インターンシップに参加した場合は、特定の領域における専門性を身に付けることができます。
大学には経済・経済学、法学、医学、物理学、化学などさまざまな学部があります。
海外には日本よりも研究が進んでいる教育機関が多くあるため、日本では学べないことを知ることができるでしょう。
インターンシップの場合、どのような企業や部署で働くかにより得られる専門性はかわります。
プログラミング、デザイン、営業、マーケティング、会計など得られるスキルはさまざまです。
文化や言語が異なる外国人と仲良くなるために求められるコミュニケーション能力。
海外留学をした方の多くは「英語力よりコミュニケーション力」と口を揃えて言うほど重要な力です。
コミュニケーション力があれば留学生活はもっと充実したものになるはず。
どうすれば英語を話せなくても相手に伝えることができるのか?どうすれば仲良くなることができるのか?を考え実践することで身に付きます。
海外での生活は難しいことの連続。
家探し、銀行口座の作成、買い物など日本では当たり前にできることも海外では簡単ではありません。
日本のように身近に頼れる人がおらず自分の力で乗り越えないといけないので、問題解決力を身に付けることができます。
さまざまな問題を乗り越えること、英語の上達を感じることなど、留学を通して自信や自己肯定感を身に付けることができます。
「自分ならできる」という自信はさらなる挑戦を後押ししてくれるはずです。
引用:「グローバル人材育成と留学の長期的なインパクトに関する調査報告書」
明治大学の教授が発表した「グローバル人材育成と留学の長期的なインパクトに関する調査報告書」によると、高校時代や大学時代に留学した学生は留学せずに大学を卒業した学生よりも、高い割合で英語を使用した仕事に就いています。
つまり学生時代の留学経験が社会人になってからのキャリア選択に大きく影響するということです。
留学の経験は「英語を使った仕事をしたい」、「外国人と一緒に仕事をしたい」、「留学先で暮らしたい」といった将来の夢に繋がるでしょう。
近年、日本でも右肩上がりで増えている留学者数。
大学や大学院などの教育機関への正規留学だけでなく、語学留学も一般的になっています。
学びを目的とする留学は、海外旅行では得られないさまざまなスキルや経験を身に付けることができます。
留学で得た語学力、専門性、問題解決力などは就職をはじめとするその後のキャリアに良い影響を与えてくれます。
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