2024.09.18
「社会人留学ってどうなんだろう」
「帰国してから後悔するって聞いたけど本当かな」
と気になっていませんか。
転職の際に考える人も多いですし、学生の頃に行けなかったから今行きたいという気持ちもあるかもしれません。
ただ、その中には社会人留学を後悔している人がいるのも事実です。
仕事やキャリアへの影響というリスクを認識し、事前準備が成功のカギとなります。
この記事では、実際の失敗・成功例から社会人留学を後悔しないためのポイントをお伝えします。
学生と異なり、社会人留学の目的はキャリアアップや転職の条件を良くするためという人が多いです。帰国後に就職することを逆算して、事前に計画を立てるべきです。
ここでは、社会人留学を後悔しないための5つのポイントをお伝えします。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
この留学で何を得たいのか決めることが社会人留学の成功を決めると言っていいほど重要です。
それには帰国後の就職ビジョンが必要です。
ここが明確でないと日常に流されてあっという間に留学期間が終了してしまい、後悔する可能性が高いでしょう。
社会人留学後の就活では「なぜ留学したのか?」と必ず聞かれます。
その際に「自分には〇〇が足りないと感じ、留学を選びました。留学先では〇〇の経験を積み、そこで培った〇〇を御社で活かせます」と話せるようになれば大きなアピールになります。
目的を決めたらそれに合う学校や渡航先を選びましょう。
何を得たいのかで学ぶ学校や渡航先は大きく変わります。学校の雰囲気や街の治安、費用面も考慮しなければなりません。
選ぶのが難しい場合は留学エージェントなどに相談するのがおすすめです。
留学前に日常会話程度の能力は身に付けておくと安心です。オンライン英会話や英語教材をうまく利用すると良いでしょう。
限りある留学期間ですから、現地では更なるステップアップを目指すくらいでないと、帰国後のキャリアアップには繋げにくいです。
社会人留学中の費用は多めに用意しておくことはもちろん、帰国後の経済面も考えておくことはとても大切です。
常にお金が心配で留学中も楽しめなかったという声もあります。
離職して社会人留学をするのなら尚更、ある程度の経済的余裕はあると安心です。
現代では留学経験者や英会話ができる人も増えており、単に留学経験をアピールしてもそれだけで評価されることはかなり難しいです。
企業では「ビジネスとしての具体的な経験」や「この会社で何ができるか」が英語力以上に重要視されます。
その為、希望する職種に関する経験(インターンシップなど)を留学先でしておくとアピールになるでしょう。
(参考元:https://www.keidanren.or.jp/policy/2017/096.pdf)
社会人留学を後悔する人の典型は、漠然としたビジョンのみで留学してしまうことです。
「海外に行けば楽しそう」
「留学すればペラペラになるはず」
「とにかく行けば何とかなる」
このような安易な思考は危険です。
社会人4年目、エンジニアのAさん
転職を考えている中でワーキングホリデーを知り、パンフレットの楽しそうな写真に惹きつけられすぐに1年間海外へ。英語がほとんど話せなかったAさんは現地の語学学校に通いながら、簡単な英語のみで済む日本食レストランなどで働きました。ワーホリから帰国後、TOEIC750点と海外経験をアピールして就活するもことごとく不採用。
Aさんは結局、留学前と同じ業種に就くことになりました。英語を使うことも無く、以前より給料も下がってしまったのです。
実はこのようなケースはとても多く、「転職に失敗=社会人留学を後悔」となりがちです。
先ほどもお伝えした通り、転職やキャリアアップを狙うのならば、実務経験や専門知識が問われることがほとんどです。
英語が不得意であれば現地のオフィスワークはかなりハードルが高いですが、先行きを見通した行動は帰国後の人生を左右します。
残念ながらAさんが日本食レストランで働いたことは企業では全く評価されないでしょう。
ワーホリで渡航したことも、「ホリデー=休暇」という側面が企業には強く見えるかもしれません。
TOEICも800点は欲しいところです。
次に、社会人留学を成功させた例を見てみましょう。
社会人6年目、飲食業のNさん。
元々海外に興味があり、心機一転で留学を考えました。日本での仕事は順風満帆だったので周囲は大反対でしたが固い決意で決行。現地の語学学校では、外国人の友人を多数作り、イベントやボランティア活動などにも積極的に参加しました。インターンでホテル業を経験し、帰国後は希望の観光業に就職。
Nさんはブランクを実績に見事に変えることに成功しました。
異業種への転職は留学先のインターン経験とTOEIC900点のアピールが大きかったと思われます。高い英語力は外国人観光客も多い職場でしっかり活きています。
Nさんの成功例から見るポイントは、留学中は積極的な姿勢で望んだことと就活に有利なアピール材料を揃えたことです。
フレンドリーな性格のNさんは友人が多く、イベントに参加することでアウトプットの機会を意図的に増やしていました。日本で学んでいた下地もあり、数か月後にはTOEIC高得点を得ました。
また、インターンで実務経験を積んだことも自信になりました。
英語力を伸ばしたいだけなら日本でも可能です。
では、わざわざ社会人留学をするメリットは何があるのでしょうか。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
日本にいては理解しにくい感覚だと思います。
言葉や文化が異なる未知の世界で生活することは自分の殻を破る貴重な経験になるのは間違いありません。
世界中からやってくる留学生と話すことも大きな刺激になります。このような出会いの中で物の見方や考え方の幅が広がりやすいでしょう。
日本と比べて海外では積極性が重視されます。コミュニケーションには言葉が完璧でなくても大丈夫。
授業でも自己主張は必要ですし、全てが受け身では友人作りにも苦労するでしょう。
積極的な姿勢が身に付きやすい環境なのは間違いありません。
語学学校には世界中から生徒が集まります。自分には無い視点やアイディアを知ることもあるでしょう。
一緒に出かけたり、お互いの国について話したり、友好を深めるも良い経験になります。
世界中に友人がいるというのは、人生の豊かさに繋がりやすいです。
英語力が高まることはもちろん外せません。英語漬けの環境ですから、間違いなく英語力はアップするでしょう。
現地の日常生活では、これまで勉強で使うことのなかった単語が出てくることもあるかもしれません。生身の英語に触れることができるのは留学の大きなメリットです。
最後は、自分に自信がつき、成長を感じられることです。もしかしたら留学のメリットはこれが一番かもしれません。
困難な局面を乗り越え、友人もできて英語も通じるようになってくると自己効力感が高まるでしょう。異国で培った柔軟な対応力は日本での仕事でも役立ちます。
自分の新たな一面に気付けるかもしれません。
何度もお伝えしますが、社会人留学を後悔しないためには、初めに明確な目的を決めることが大切です。目的別にプランは異なります。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
「転職は考えているが、方向性は定まっていない」「今の業種でキャリアアップしたい」という人におすすめなのが、海外企業でインターンシップをする留学です。
高度な英語力が必要ですが、まずはインターン先と提携している語学学校に通うスタイルが主流です。
有給インターンシップなら費用の面からも心強いですね。インターンシップから採用され、そのまま現地に残る人もいます。
実務経験は帰国後の就活でも評価される可能性が高いです。
MBAというと役職者が取得するイメージがあるかもしれませんが、近年は20代30代の若者が目立ちます。起業や大企業への転職を考える人向きです。
大学本科への入学もかなり難易度は高いです。時間と費用がかかりますが、得られるものは大きいでしょう。
まずは海外に飛び込んでみたい人にはぴったりなのがワーホリです。年齢制限さえ問題なければ、最長1年間は自由に海外生活を楽しむことができます。
ただ、帰国後のキャリアについてはしっかり考えておくことは必要です。
「英語力をもっと伸ばしたい」「たくさんの外国人と会話したい」なら語学留学。
数日の超短期から数年の長期まで期間もさまざまなので、休職して行く手もあります。レベルも初心者からビジネスコース、大学入学レベルまであるので選択の幅も広いです。
オンライン英会話より更にステップアップしたい人におすすめです。
ここでは、社会人留学でよくある質問に3つ回答します。
語学留学であれば全くの初心者でも可能ですが、日常会話が問題ないくらいが理想です(TOEICなら500~600点ほど)。
語学学校や専門学校、大学もそれぞれ入学基準があるので確認すると良いでしょう。
渡航先や留学期間、レートでかなり変わりますが、目安は以下の通りです。
国名 |
1ヵ月の費用(※航空券・学費・生活費・保険・ビザなど含め) |
---|---|
アメリカ・カナダ・オーストラリア |
50〜70万円程 |
ニュージーランド・マルタ |
40~60万円程 |
フィリピン |
20~30万円程 |
社会人留学にも奨学金や教育ローンはあります。
自分が利用できるか、まずは調べてみましょう。
留学奨学金検索→https://tobitate-mext.jasso.go.jp/scholarshipsearch/
社会人留学はキャリアプランをしっかり考えてから行動することを強くおすすめします。
英語を学ぶのは日本でも可能ですが、海外生活で得られる経験はかけがえのないものです。
今回は、留学後に後悔しないようにするポイントをお伝えしました。これらを参考に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。