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理不尽に負けない勇気を(MKN94)

私が英語を学びたい、世界を知りたいと思った直接のきっかけは、東京医科大学で女子受験者を一律減点していたというニュースでした。

不正そのものにもショックを受けましたが、より強い失望を感じたのは、それに対する世間の反応でした。
これほど明らかな性差別であるにも関わらず、「医療の現場を守るためには仕方のないこと」「差別ではない」と、大学側を擁護する意見がSNSやTV番組等で多く見られたのです。

そうした意見の中には、一見もっともらしく聞こえるものもありました。
それらに対して私は、うまく言えないけれど何かが間違っている、と感じながらも、自分の力では反論を組み立てられずにいました。
しかし、そうした意見に対しても、明瞭な言葉で反論してくれる人々がいました。
その人たちは、「これは差別ではない、仕方のないこと」だとして問題を軽視する世間の声に対して、論理的に、力強く、反論をしていました。

私はその姿にとても勇気付けられました。その強さの源は何なのでしょう。
その人たちの中には、英語が堪能な方、外国で暮らしている方が多くいらっしゃいました。
意見を発信する際にも、英語で書かれた論文や記事を引用していることが多く、私はその人たちが引用の際に大まかに和訳してくれたおかげで、今まで存在すら知らなかったそれらの内容を知ることができました。

そして、「英語ができるということは、こういうことなのだ」と痛感しました。
残念なことに、国内では、差別に対する意識がまだ充分ではありません。
そのため、英語圏に比べて性差別に関する研究・論文・記事・書籍もとても少ないのです。
性差別について学びたいと思っても、言葉の壁があるばかりに、思うように知識を得られない。知識を得られないから、差別を正当化・無効化する意見に対してうまく言葉が見つからず反論を組み立てられない。そして、反論ができないということは、相手の言い分が正しいということだ、と思い込んで、自分の中にある違和感に蓋をして沈黙してしまう。
また、社会自体が差別に無関心・無自覚であるために、その中で暮らすうちにいつのまにか流されて、何が差別か分からなくなってしまう。
そのようなことが、差別に抗おうとする人の身に起きているのです。
しかし英語を使えるようになれば、そのような状況から抜け出すことができます。

私に勇気を与えてくれたあの人たちも、きっとそうだったのだと思います。
英語を身につけることで英語圏の情報を得られるようになり、さらに国外へ出て、性差別が深刻な差別問題として扱われる社会で暮らすことで、差別に対してはっきりと反対意見を示せるような強さを形成できたのではないでしょうか。

これまで私は、性差別についてある程度の関心はあったものの、言語の壁を超えてでも積極的に学んでいきたいという意欲はまだありませんでした。
しかし東京医科大学の一件で、もうそんなことを言ってはいられないと思いました。
何が差別なのか、差別の何が問題なのか、差別問題に関して世界はどのように捉えどのように動いているのか、差別のない社会をつくるために何ができるのか。それら全ての問いに、私はまだ、自分の言葉で答えることができません。
けれどもいつかは、答えられるようになりたい。そのために英語を身につけ、日本以外の世界を知ることが必要だと感じています。
日本語で書かれたものだけを見て、日本社会でだけ暮らしていると、性差別に関して充分な情報を得ることは難しいからです。
私は日本語以外の言葉が分からないばかりに、きっとたくさんのものを無自覚のうちに取りこぼしてきたのでしょう。それを取り戻したいのです。
そうしていつか、差別に対して毅然と立ち向かい、今の私と同じ状態にある人たちを勇気付ける振る舞いができるようになりたいと思います。私がそうした人々によって救われたように。

 

 
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