初めてフィリピンを訪れた時、裸足の子どもたちが、物を買ってくれ、めぐんでくれ、と駆け寄ってきてびっくりしました。大分発展してきたアジアの国々も、まだまだ教育水準は一定ではなく、貧富の差が激しいのを目の当たりにしました。その後、家族で中国を訪問した時に、都会の高学歴な人を除くと、農村部や地方に住む人は、英語も話せず、賃金も安くて苦しい生活を送っているという話も聞きました。
教育も生活水準も高い基準で満たされている私たち日本人からして見ると、能力もやる気もある人たちなのに、「教育」や「情報」が欠けていて、もったいないと感じたのです。
でも、実はそれと似たような構図が日本にもあります。
インターネットやスマホが身近になり、情報が氾濫している日本においても、情報強者と情報弱者に分かれています。たとえば、インターネットでちょっと調べれば無料で得られる情報なのに、高いお金で代行業者やコンサルタントにお金を払ってしまう人が後を絶ちません。私は去年、アメリカに行く際に、ESTA取得をインターネットで自分で行いましたが、かかった時間は5分ほど。でも、友人の主婦は、家族全員でハワイに行くのに、3万円もの費用を代行業者に払っていました。これも、インターネットで情報を使いこなす時術を知らないために起きているのです。
私自身、専業主婦をしていた時代が長く、子育てをしながら在宅でお小遣いで得られたらと思って、インターネットで情報を集めて、不用品をネットで売ったり、ブログで愛用の商品を紹介したりしてお小遣いを得てきました。やがて、起業を考えたとき、最初はまわりの主婦の方に、インターネットのつかいこなし方を教えたのです。SNSやブログで情報を発信することで、自分の元に良質な情報が集まるようになり、そこから起業する人も増えてきました。そして、娘が小学校に上がる頃には、在宅でインターネットを使って発信することで収入を得るようになり、いろいろな団体に呼ばれてお話しする機会にも恵まれました。今は、情報弱者と言われる主婦層やシニア向けに、講演やセミナーで、情報の扱い方、発信の仕方、在宅で収入を得る方法などをお伝えしています。
3年前に、私のブログを見た中国のある会社から、「山口さんが日本で教えている内容を、中国の人たちにも教えてもらえないか?」と頼まれて、広州や深セン、上海などでセミナーを行ったところ、とても喜ばれました。
中国では、みんながスマホを持っているけれど、それを使って、情報発信をする、ファンを作る、お金を稼ぐ方法を教えてくれる人は、今までいなかったと言われたのです。みなさん、情報の受け手であるのみで、大量の情報から取捨選択をしたり、自分から積極的に情報を発信したり、活用する方法がわからなかったのです。
私のセミナーを聞いたたくさんの受講者から、「ありがとう!」と喜びの声をもらいました。そして、私が教えた内容を実践して、SNSでファンを作り、出版し、ビジネスを始める人たちが増えてきました。その中には、出産したばかりのママや、障がいがある方、事情があってなかなか外で働けない人たちも含まれていました。
そうだ!インターネットさえあれば、社会的に弱者と呼ばれている人たちにも、チャンスが与えられる。
学歴や年齢や性別や能力に関係なく、インターネットを使って自宅で情報発信をすることで、自分の夢を叶えることができるのだと実感しました。たとえば、QQイングリッシュも、オンラインで学べることで、どこの国にいても、均一で良質な教育を受けることができます。テクノロジーの発展のおかげで、私たちは、自宅にいながらにして様々なチャンスを手にすることができるのです!去年娘がベトナムを訪問しましたが、ベトナムも貧富の差、情報格差が激しいと聞きました。そういう国でこそ、情報の扱い方を伝えていきたいです。
私が世界を目指すわけ、それは格差のない社会にするために、社会的弱者と呼ばれる人たちに、インターネットで情報を扱う方法を伝えていきたいから。
今は、中国で毎回30人〜60人くらいの人たちに伝えていますが、フィリピン、ベトナム、タイ、マレーシアなどでも、インターネットを賢く使って、情報弱者を抜け出し、豊かな社会を作るための方法を伝えていきたいです。
特に、10代〜20代の感性が若くて、吸収力のある若者に、ボランティアで会いにいくために、らいこう奨学金を使えたらと思います。