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今日よりも明日、明日よりも明後日の獣医療を良くしたい!(Kaiouken)

「I’m sorry, I can’t speak English.」これは、とある日本人学者が行なったノーベル賞授賞式のスピーチの冒頭部です。ノーベル賞と言えば誰もが知り、研究者であれば誰もが一度は夢を見る賞の一つです。その偉大な賞を受賞した日本人は授賞式の場でこう切り出し会場を沸かせました。そして世界を驚かせました。日本では英語が喋れなくとも高等教育を受けることが出来、ノーベル賞を受賞できるほどまで学問を高めることが出来るのだと。これは世界的に見てもかなり異例のことのようです。確かに日本の少し大きめの本屋さんに足を運ぶと医学や物理学、社会学、経済学等ほとんどの学問に関する日本語で書かれた専門書が所狭しに並んでいます。しかし、本当にそうでしょうか。少なくとも私が従事する獣医療、特に犬や猫を対象とした小動物医療の場はそうではありません。そして私が英語を習得し世界を目指したい理由はここにあります。
小動物医療の歴史は浅く50-60年ほどです。当時日本の小動物医療は未開拓で、アメリカやヨーロッパから知識・技術を取り入れ、皆が日本の犬・猫、そしてその家族のために絶え間無い努力を続けてきました。そして今では欧米各国に引けを取らないレベルの医療を行えるようになりました。大学での獣医学教育も飛躍的に進化しています。しかも前述した通り学生時代の教科書は全て日本語でした。しかし、私が獣医療に従事して10年近くになりますが、学生時代に使っていた教科書が日本語の教科書では未だ“最新の教科書”です。10年間の獣医学の進歩がまったく反映されていません。獣医学の進歩に必死に食らいついていくためには英語で書かれた論文や最新の教科書を個々で読み解く必要があるのです。多くの獣医師は左手に英語の教科書、右手に辞書を持ち、犬・猫・そしてその家族の信頼に答えられる様努力を続けています。私もその一人でした。最初の5年はそれで満足していました。答えは全て英語で書かれていると信じていました。しかし次第に“動物の体は分からない事の方が多い”という事実にぶつかってしまいます。

多くの論文や教科書をやっとの思いで読み解いても、答えがわからず目の前で消えていく小さな命、そして悲しみの渦に飲み込まれていく家族の人たちを目の前にして、「自分は世界レベルでやっているのだ、手の施しようがなかったのだ」と自分自身に言い聞かせてきました。そんなある日、同じ様に動物が亡くなった時そのご家族の方に言われました。「数年後、数十年後に同じ病気になった子は助けてあげてください」と。

当時私は町の動物病院で診療を行う傍、大学院にも属し研究活動も行なっていました。そういった環境もあったからなのか、これまでの様に世界中から情報を集めるだけではなく、自分が情報、即ち病気の診断法であったり治療法であったりを作り出す立場にならなくてはとの思いが込み上げてきました。そのためには自信で研究を行い世界に向けて発表しなくてはなりません。そして昨年、ついに自分の研究結果を持ちアメリカの学会で発表する機会を得ることが出来ました。しかし英語力の無さから全く相手にされず、確かな英語力の必要性を痛感させられました。

これが、私が英語を学びたい理由です。犬・猫を飼っていない人にとっては正直どうでも良い話であることは百も承知です。しかし、私は日本の犬・猫、そしてその家族の方々へ最良の医療を提供するため、そして過去数十年で欧米各国に追いついた日本の獣医療をさらに発展させ、世界に誇れる獣医療へとするためにこれからも邁進します。「ちょっとでも自分の力で世界中の犬・猫・その家族の力になれれば」それが私が英語を学ぶ理由です。

 

 
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