2025.03.02
「TOEFLとIELTSって違いはなに?」
「自分はTOEFLとIELTSのどちらを受験すべき?」
海外の大学・大学院への留学や、キャリアアップ、転職のために受験を検討している方で、このような疑問や悩みを抱えている人もいるでしょう。
結論から申し上げると、TOEFLとIELTSはどっちが簡単ということはありません。
この記事ではTOEFLとIELTSの違いについて様々な角度から説明した上で、それぞれの試験をお勧めする人の特徴についても解説します。
英語圏への留学を検討している方の中で、TOEFLとIELTSのどちらを受けるべきか迷う方は少なくありません。
「アメリカ留学にはTOEFL、イギリス・オーストラリア留学にはIELTS」と考える方もいますが、留学先による違いはほとんどないと考えて良いでしょう。
このページでは、世界で広く認知されている英語試験のひとつ、TOEFLとIELTSという試験について解説します。
TOEFL(トエフル)は、1964年にETS(Educational Testing Service)が、英語を母国語としない人々を対象に開発した世界基準の英語能力測定試験です。
これまでに延べ4,000万人以上が受験し、世界で最も多くの受験者に利用されています。
13,000以上の大学、大学院、その他機関等が入学選考や奨学金選考など様々な場面で英語力の証明としてTOEFLのスコアを利用しています。
もちろんスコアは公式に英語力を保証するものであり、英語圏の大学への留学・入学時の基準としても認められています。
IELTS(アイエルツ)は、英語4技能「読む」「書く」「聴く」「話す」のスキルを測る試験です。
試験タイプは、AcademicとGeneral Trainingの2つがあります。
アメリカ・オーストラリア・ニュージーランド・カナダ・イギリスを含む英語圏の国々への大学進学や就職を目指す場合は、自身がそれに伴う英語力を持っているかを証明する必要があります。
その英語力を証明するものとして、IELTSは世界145カ国を超える11,000以上の機関で採用されています。
IELTS AcademicとTOEFL ibtを受験する人の多くが、主に英語圏への留学や大学進学を目的としているでしょう。
どちらの試験も似ていますが、どういう違いがあるのでしょうか。早速見ていきましょう。
TOEFL | IELTS | |
試験場所 | 指定の試験会場 | 指定の試験会場 |
試験方式 | コンピュータ試験 | ペーパー試験 |
コンピュータ試験 |
IELTSはモジュールを問わず、ペーパー試験またはコンピュータ試験の2つの試験形式から選択できます。
一方で、TOEFLはコンピュータ試験のみとなっていることが特徴です。また、会話能力が問われるスピーキングテストにおいても違いがあります。
IELTSでは試験官との対面式で試験が行われる一方で、TOEFLではコンピュータに接続されたヘッドセットを通して、問題への回答を録音するという試験形式です。
TOEFLとIELTSのスコア換算方法を知ることで、自分の英語力がどのレベルに相当するのか把握できます。
例えば、TOEFLのスコアを取得した場合、この換算表を使えばIELTSの目安スコアが分かります。
ただ、TOEFLとIELTSは試験内容や試験形式、採点方法も異なります。そのため、あくまでも目安として参考にしてください。
TOEFL(総合点120) | IELTS(オーバーオール9.0) |
120 | 9.0 |
119 | 8.5 |
117〜118 | 8.0 |
109〜116 | 7.5 |
100〜108 | 7.0 |
90〜99 | 6.5 |
80〜89 | 6.0 |
69〜79 | 5.5 |
61〜68 | 5.0 |
52〜60 | 4.5 |
45〜51 | 4.0 |
33〜44 | 3.5 |
29〜32 | 3.0 |
20〜28 | 2.5 |
12〜19 | 2.0 |
全ての大学に当てはまるわけではありませんが、ある大学英語レベルの指標が最低点TOEFL:100、IELTS: 6.5とされていることもあります。
TOEFLとIELTS、両試験において難易度に差はありません。
TOEFLとIELTSは試験形式にこそ違いはありますが、試験で使われる単語の多くは似ており、極端に難解な単語は少なめです。
TOEFLでは、リスニングやリーディングのセクションで学術用語が頻繁に出題されるため、専門的な語彙力が求められます。
必要な単語数:
60点: 5,000〜8,000語
80点: 8,000〜10,000語
90点: 10,000〜13,000語
100点: 13,000語以上
IELTSでは、日常的な英語や社会的なテーマに基づいた問題が多く、TOEFLに比べて文脈が理解しやすい。ただ、高得点を狙う場合、より高度な語彙力が必要です。
IELTSの受検を目指す上で求められる単語数は最低でも3,000語、高得点を取るためには6,000語から12,000語の語彙が必要です。
リスニングに関しても話すスピードに大きな差はなく、TOEFLとIELTS、難易度に差はないのです。
まずIELTSの受験費用は、運営団体とペーパー試験・コンピュータ試験かによって異なります。最も安く受験できて25,380円です。
一方、TOEFLの受験料は$245で、日本円に換算すると36.015円(1ドル145円換算)です。円安の影響もあり、現時点ではTOEFLの方が割高になっています。
TOEFL、IELTSの試験会場のある都道府県は、下記の通りです。
TOEFL | 札幌、宮城、秋田、福島、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、新潟、山梨、東京、石川、静岡、愛知、三重、京都、大阪、兵庫、奈良、広島、高知、福岡、宮崎、鹿児島、熊本、沖縄 |
IELTS | 札幌、仙台、東京、横浜/川崎、長野/松本、金沢、静岡、名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、広島、福岡、熊本 |
TOEFLもIELTSもスコアの有効期限は、2年間です。受験や留学、就職、移住などの際にスコアを提出する場合は、有効期限内の証明書を提出する必要があります。
結果が出るまでの期間 | 有効期限 | |
TOEFL | 5〜6日後 | 2年間 |
IELTS | ペーパー版:13日後 コンピュータ版:3〜5日後 | 2年間 |
TOEFLとIELTS、どちらが簡単であるかは人によって異なることを上記で説明しました。
それを踏まえた上で、ここでは、TOEFLとIELTSそれぞれの試験を受験すべき人の特徴について紹介します。
これを読めば自分はどちらを受けるべきか判断しやすくなります。どちらの試験を受ければ良いか悩んでいる方は是非参考にしてください。
この記事では、TOEFLとIELTSの違いについて様々な観点から詳しく解説をしました。
留学を検討すると出てくる悩みが、英語力の証明としてTOEFLとIELTSのどちらを受験するべきかというものです。
結論を申し上げると、TOEFLとIELTSのどちらが簡単な試験であるとは言えません。
それぞれの試験に特徴があり、受験者1人1人の特性や得意・不得意とするセクションによって感じ方が違うからです。
それぞれのサンプル問題に取り組んでみて自分に合った試験を受けることをお勧めします。