2025.03.09
IELTS 6.0は、留学や海外就職のスタートラインとなるスコアです。このスコアを取得できれば海外の大学に出願できるだけでなく、永住権や就労ビザの申請にも役立ちます。
しかし「IELTS 6.0のレベルは具体的にどれくらい?」「TOEICやTOEFL、英検に換算すると何点?」と疑問を持つ方も多いでしょう。
本記事では、IELTS 6.0の難易度や他の英語試験との比較、取得のメリットに加え、効率的にスコアを達成するための学習ポイントをわかりやすく解説します。
IELTS 6.0を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
IELTS 6.0の難易度は比較的高く、国際的には中上級レベルの英語力として評価されています。海外留学・就職の最低ラインともいえます。
ここでは、IELTS 6.0の難易度を客観的に深掘りします。
IELTS 6.0を代表的な英語試験に換算した下記の表をご覧ください。
TOEIC | 750~850点 |
TOEFL iBT | 60〜78点 |
実用英語技能検定(英検) | 準1級 |
IELTS 6.0はTOEICに換算すると800点前後、英検準1級レベルと客観的にみて難易度の高いスコアです。
バンドスコア 6.0:有能なユーザー
不正確さ、不適切さ、誤解もみられるが、概ね効果的に英語を使いこなす能力を有する。特に、慣れた状況下では、かなり複雑な言葉遣いの使用と理解ができる。
下記の表は2023年から2024年の日本人受験者の平均点です。
リスニング(Listening) | 5.9 |
リーディング(Reading) | 6.1 |
ライティング(Writing) | 5.7 |
スピーキング(Speaking) | 5.5 |
オーバーオール(Overall) | 5.9 |
IELTSは留学を目的とした受験者が多いため、この平均点は一般的な日本人の英語レベルよりも高いと考えられます。
IELTS 6.0が取得できるレベルの人は、一定の英語の運用能力があります。
しかし、語彙や文法のミスがみられ、長文読解や専門的な内容のリスニングに苦戦するところが特徴です。
IELTS 6.0を取得できるレベルであれば、日常会話はスムーズに話せます。自分の考えを相手に伝える力があり、会話のキャッチボールも可能です。
しかし、高度な文法を使いこなせず、語彙力に欠けている部分があります。また、一般的な文法や時制でもミスがある状態です。
詳細なスピーキングの評価基準は下記の公式ページをご参照ください。
IELTS 6.0レベルの人は、論理的な構成の文章が書けます。序論・本論・結論の構成を整えて一貫した文章が書けるレベルです。
問われているテーマについて文章が書ける一方で、文法・語彙・スペルのミスが多いところが特徴です。
詳細なライティングの評価基準は下記の公式ページをご参照ください。
>>IDP IELTS 日本 – ライティング評価基準 – タスク1
>>IDP IELTS 日本 – ライティング評価基準 – タスク2
日常的な記事や短めのニュースであれば問題なく読み進められます。しかし、アカデミックな長文や専門的な内容の文章では、理解するのに時間がかかることが多いです。
リーディングセクションで 6.0を取得するためには、40点満点中23点が目安のラインとなります。
IELTS 6.0レベルの人は、ゆっくり話される英語や一般的な会話のリスニングは問題ありません。しかし、速いスピードや専門的な内容のリスニングでは、理解が追いつかないことが多いです。
リスニングセクションで 6.0を取得するためには、40点満点中23点が目安のラインとなります。
IELTS 6.0を取得するメリットは下記の3つです。
IELTSは英語を母国語としない人々の英語能力を評価する試験であり、世界140カ国以上の大学や企業、移民機関で認められています。
IELTS 6.0のスコアは、英語圏の大学(学部)の入学要件の最低ラインです。大学により求められるスコアは異なりますが、6.0でも出願できる大学があります。
IELTS 6.0は、英語圏の国で生活できるレベルの英語力が証明できます。そのため、永住権の申請要件になっている国もあります。
国別に永住権の取得に必要となるIELTSのスコアを下記の表にまとめました。
国 | 必要となるスコア |
オーストラリア | IELTS 6.0 |
イギリス | B1レベル(IELTS 4.0〜) |
カナダ | IELTS 6.0 |
ニュージーランド | IELTS 6.5 |
※注意:申請前に必ず各国の政府公式サイトで最新情報をご確認ください。
就労ビザの取得要件にIELTSのスコアが求められる国があります。IELTS 6.0は就労ビザが申請できる目安のラインです。
代表的な国と必要なスコアについては下記の表をご覧ください。
国 | 必要となるスコア |
---|---|
オーストラリア | IELTS 6.0〜7.0 |
イギリス | B1レベル(IELTS 4.0〜) |
カナダ | IELTS 6.0〜7.0 |
ニュージーランド | IELTS 6.5 |
※注意:申請前に必ず各国の政府公式サイトで最新情報をご確認ください。
IELTS 6.0を取得するためには、現在のスコアに応じた適切な学習時間を確保し、試験の各セクションで必要な正答率を達成することが重要です。
ここでは、IELTS 6.0を取得するために必要な下記の3つのポイントをご紹介します。
一般的に、IELTSのスコアを1.0上げるためには 約200〜300時間の学習が必要とされています。
現在のスコア | IELTS 6.0到達までの必要学習時間 |
5.5 → 6.0 | 約100~150時間 |
5.0 → 6.0 | 約250時間 |
4.5 → 6.0 | 約400時間 |
4.0 → 6.0 | 約600時間 |
例えば、IELTS 5.0の人が6.0を目指す場合、約250時間の勉強が必要です。1日2時間勉強すると、約4ヶ月で達成できる目安となります。
IELTS 6.0を取得するには、リーディングやリスニングで約60〜65%の正答率が必要です。ライティングやスピーキングでは一貫性と流暢さが評価されます。
正答率と評価基準の目安については下記の表をご覧ください。
セクション | IELTS 6.0の目安 |
リスニング(Listening) | 40問中 23~26問 正解 |
リーディング(Reading) | 40問中 23~26問 正解 |
ライティング(Writing) | 論理的な構成と一貫性が求められる |
スピーキング(Speaking) | 日常会話がスムーズにできる |
IELTSの出題問題は難易度が高く、学習範囲も膨大です。IELTS 6.0を取得するには、効率的な学習方法とツールの活用が重要となります。
セクションごとの具体的な学習のコツとテクニックは下記の表を参考にしてください。
セクション | 学習のコツとテクニック |
リスニング(Listening) | シャドーイング・ディクテーション・公式問題集を解き、試験形式に慣れる |
リーディング(Reading) | スキミング・スキャニング・多読、精読・公式問題集を解き、試験形式に慣れる |
ライティング(Writing) | AIを活用してライティングを添削・改善・ChatGPT・Grammarly |
スピーキング(Speaking) | オンライン英会話を活用・IELTS 6.0レベルのサンプル動画を活用 |
IELTSでスコア6.0が取得できると、留学や海外就職のチャンスが広がります。IELTSは世界的に認められた資格であり、大学や企業、移民機関などで英語力の証明が可能です。
【IELTS 6.0取得のポイント】
IELTS 6.0はゴールではなく、これから海外に挑戦するための土台となるスコアです。難易度は比較的高いですが、海外を視野に入れている方はぜひ取得しておきましょう。