マルタ留学のメリットとデメリットは?フィリピン留学と比較

マルタ留学が、近年日本人の英語留学先として注目を集めています。
地中海の美しい島国でヨーロッパの雰囲気を味わいながら英語を学べる点が、特に若い世代に人気です。
一方で、マルタへの短期留学を検討する人のなかには、その費用に見合う成果を本当に得られるのかと疑問を感じる声も少なくありません。
結論から言うと、1ヶ月の短期留学で英語力向上を最優先する場合、マルタ留学は必ずしも効率的とは言えないケースがあります。
同じ費用を使うなら、フィリピン留学のほうが英語を話す量や学習密度を確保しやすいからです。
ただし、マルタ留学そのものが意味のない選択というわけではありません。
マルタ留学とフィリピン留学を短期(1ヶ月)で比較すると、主に次のような違いがあります。
マルタ留学とフィリピン留学の比較表
| 比較項目 | マルタ留学(1ヶ月) | フィリピン留学(1ヶ月) |
| 費用目安(授業料+滞在費+生活費) | 約35~50万円 | 約25~32万円 |
| 授業形式 | グループ授業中心 | マンツーマン授業中心 |
| 1日の授業時間(標準) | 約3~5時間 | 約5~8時間 |
| 1日の発話量目安 | 約30~60分(個人差大) | 約3~5時間 |
| 学習効率(短期) | 中~低 | 高 |
| 渡航時間 | 約18~24時間(乗継) | 約5~6時間 |
| 向いている人 | 欧州文化・国際交流重視 | 短期で英語力向上重視 |
特に短期留学では、この「英語を実際に話す時間の差」が、そのまま学習成果の差になりやすい点は見逃せません。
なお、この費用目安には渡航費を含んでいません。渡航費を含めると、マルタ留学とフィリピン留学の費用差は、拡大します。
本記事では、マルタ留学の魅力やメリットを整理したうえで、なぜ短期留学では「意味ない」と言われることがあるのか、そしてフィリピン留学との違いを比較しながら解説していきます。
マルタ留学とは? 英語留学先としての基本情報
マルタの位置・言語環境
マルタ共和国は、地中海の中央、イタリア・シチリア島の南に位置する小さな島国です。面積は東京23区の半分程度、人口は約50万人です。
英語とマルタ語が公用語として使われており、イギリスの統治下にあった歴史的背景から、英語教育の伝統が根付いています。
また、EU加盟国であるため、ヨーロッパ各国からの留学生や移住者も多く、国際色豊かな環境が特徴です。
マルタが注目されている背景(欧州留学市場での位置づけ)
マルタが英語留学先として注目される背景には、ヨーロッパ留学市場における独特の立ち位置があります。
イギリスやアイルランドと同じく英語が公用語でありながら、EU圏の中でもマルタは国土や人口規模が小さく、語学学校の入学条件や滞在面でのハードルが比較的低い国です。
また、地中海に位置する島国という特性から、観光地としての知名度が高く、「英語学習+海外生活体験」を同時にイメージしやすい点も人気の理由です。
実際、ヨーロッパ各国からの短期・中期留学生が集まりやすく、国際色のある語学学校が多く存在しています。
こうした条件から、マルタは「欧州圏で英語を学べる国の一つ」として、イギリスやアイルランドの代替候補として検討されることが少なくありません。
ただし、これらの要素が実際の学習成果にどの程度つながるかは、滞在期間や学習スタイルによって評価が分かれます。
次章では、こうした背景を踏まえたうえで、マルタ留学で実際に得られるメリットについて整理していきます。
マルタ留学のメリット
多国籍な留学生と交流できる環境
マルタ留学の大きな魅力は、留学生の国籍バランスの良さです。イタリアやフランス、ドイツ、スペインといったヨーロッパ諸国を中心に、中東や南米など世界各地から学生が集まります。
そのため、特定の国籍に偏りにくく、英語を共通言語として使う環境が自然に生まれやすいのが特徴です。
2024年のマルタ語学留学統計によると、留学生の国籍で最も多いのはイタリア(約24.9%)、次いでフランス(約10.3%)、ドイツ(約10.1%)でした。全体の約73.9%がEU諸国からの学生であり、ヨーロッパ圏の多国籍な交流環境が特徴です。
日本やアジア圏からの留学生割合は比較的低く、語学学校全体の中では10%未満です(学校ベースの推計)。
さまざまな国の英語に触れることで、実践的なリスニング力や異文化理解を深めやすい点も、マルタ留学ならではのメリットです。
実際のところ、マルタ留学を選ぶ日本人留学生の割合は、他の人気留学先と比べると比較的少なめで、「日本語に頼らず生活したい」「国際的な雰囲気の中で学びたい」という人には適した環境です。
欧米留学としては費用を抑えやすい
マルタはヨーロッパ圏の中では、比較的留学費用を抑えやすい国として知られています。
他の英語圏と比べると、授業料や滞在費が低めに設定されている学校が多く、欧米留学を検討するなかでは現実的な選択肢です。
次の表は主要な留学先の留学費用について、まとめたものです。
主要留学先の留学費用目安
| 国名 | 1ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
| マルタ | 35~50万円 | 80~120万円 | 150~230万円 |
| アメリカ | 40~60万円 | 80~150万円 | 150~270万円 |
| オーストラリア | 40~60万円 | 80~150万円 | 150~270万円 |
| カナダ | 40~60万円 | 80~150万円 | 150~270万円 |
| イギリス | 45~65万円 | 90~170万円 | 150~270万円 |
| フィリピン | 25~32万円 | 60~75万円 | 100~130万円 |
※渡航費・保険などは別途
「ヨーロッパで英語を学びたいけれど、予算が限られている」という人にとって、マルタは魅力的な選択肢となります。
日本人にとって過ごしやすい気候
マルタは一年を通して気候が比較的安定しており、日本人にとって生活しやすい環境も魅力です。
冬でも極端に寒くなることは少なく、夏は乾燥しているため、日本のような蒸し暑さはありません。
気候による体調不良や生活ストレスが少ないことで、学習に集中しやすい点は、留学生活を送る上で意外と重要な要素です。
特に初めて海外生活を経験する人にとって、気候面の負担が軽いことは安心材料です。
マルタと主要都市の気候比較
| 都市 | 冬(1月) | 夏(7月) |
| マルタ | 12~15℃ | 25~30℃ |
| 東京 | 5~10℃ | 25~30℃ |
| ロンドン | 2~8℃ | 15~23℃ |
| セブ島 | 26~30℃ | 26~32℃ |
マルタ留学のデメリット・注意点
マルタ留学には多くの魅力がありますが、すべての人にとって最適な選択とは限りません。
特に短期留学の場合、事前に知っておかないと「思っていたのと違った」「意味がなかった」と感じてしまうポイントもあります。
ここでは、マルタ留学で注意すべき点を整理します。
英語のアクセント・訛り
マルタ留学では、英語が公用語として使われているものの、独特のアクセントや訛りに戸惑う人もいます。
マルタ訛りの英語に加え、語学学校にはヨーロッパ各国を中心とした多国籍な留学生が集まるため、教室内ではさまざまなアクセントの英語が飛び交います。
この環境は「実際の国際社会に近い英語」に触れられるというメリットがある一方で、ネイティブ発音を集中的に身につけたい人や、リスニングにまだ自信がない初級者にとっては、聞き取りにくさを感じる場面も少なくありません。
発音やアクセントを重視する人は、事前に理解しておく必要があります。
授業スタイルと発話量の個人差
マルタ留学の最も重要な注意点が、グループ授業を中心としたカリキュラムが一般的なことです。
1クラス5~15人程度で、講師1人に対して複数の生徒が受講する形式です。
グループ授業には、次の課題があります。
- 積極的に発言しないと、ほとんど話さずに授業が終わる
- 他の生徒が話している時間が長く、自分の発話時間が限られる
- 初級者や内気な性格の人は、発話機会を確保しにくい
- 1コマ90分の授業で、実際に自分が話す時間は10~15分程度ということも
さらに、1ヶ月という短期留学では、授業や環境に慣れ始めた頃に帰国する形になりやすいのも実情です。
結果として、十分な発話量を確保できないことで、「思ったほど英語が話せるようにならなかった」「短期だと意味ないと感じた」という印象につながりやすくなります。
「英語を話せるようになりたい」という目的で短期留学を選ぶ場合、グループ授業中心のマルタ留学では、期待した成果が得られない可能性があります。
日本からのアクセス面
マルタ留学の注意点として、日本からのアクセスの悪さも挙げられます。
日本からマルタへの直行便はなく、ヨーロッパ主要都市を経由する必要があるため、移動時間はおおむね18~22時間程度かかります。
この長距離移動は、到着後の時差や疲労にも影響しやすく、滞在期間が短いほど負担を感じやすくなります。
1ヶ月という限られた期間の中で、移動にかかる時間や体力的消耗が相対的に大きくなる点は、短期留学を検討する際の重要な注意点です。
マルタ-日本の移動だけで2日近くかかることもあります。
1ヶ月の留学で往復4日が移動に消えると、実質的な滞在日数は26日程度になってしまいます。
マルタ留学はどんな人に向いている?
マルタ留学は魅力の多い留学先ですが、すべての人に向いているわけではありません。
ここでは、これまで紹介してきた特徴を踏まえ、マルタ留学が向いている人と、注意が必要な人のタイプを整理します。
マルタ留学が向いている人
マルタ留学は、英語学習だけでなく、ヨーロッパでの生活体験や国際交流そのものを重視したい人に向いています。
地中海に囲まれた環境や歴史ある街並みの中で暮らしながら、多国籍な留学生と日常的に英語で交流できる点は、マルタならではの魅力です。
マルタ留学が最も価値を発揮するのは、次のような人です。
- 多国籍な環境で国際交流を重視する人
- 様々な国の友人を作り、異文化交流を楽しみたい人
- 英語学習+生活体験の両方を求める人
- 英語だけでなく、海外生活そのものを楽しみたい人
- 中長期(3ヶ月以上)で滞在できる人
- 時間をかけて環境に慣れ、じっくり学びたい人
マルタ留学が合わない可能性がある人
一方で、次のような目的の人には、マルタ留学は効率的ではない可能性があります。
- 短期間(1ヶ月程度)で英語を話せるようになりたい人
- 限られた時間で最大の成果を求める場合、グループ授業では発話量が不足しがち
- 英語の発話量を最大化したい人
- マンツーマン授業で集中的に話す練習をしたい場合、マルタは不向き
- 初級者で英語に自信がない人
- グループ授業で積極的に発言する自信がない場合、発話機会を逃しやすい
- 費用を最小限に抑えたい人
同じ予算で、より長期間・より多くの授業を受けたい場合は他の選択肢が適切です。
マルタ留学とフィリピン留学の違い
マルタ留学とフィリピン留学の違いは、単なる国や文化の違いではなく、短期留学における学習密度にあります。
特に1ヶ月前後の滞在では、「どのような授業を受けるか」よりも、「実際にどれだけ英語を話す時間を確保できるか」が成果を大きく左右します。
学習環境の違い
マルタ留学とフィリピン留学では、学習環境に大きな違いがあります。
マルタでは多国籍な環境が保たれやすい一方、フィリピンの語学学校では、日系校では日本人比率が60%以上、韓国系の有名校でも50%を超えるケースが現在では一般的です。
安心感のある環境で学べる反面、英語使用環境としては好みが分かれるポイントと言えるでしょう。
英語を話す量・学習効率の違い
両者の最大の違いは、「英語を実際に話す量」にあります。
マルタの語学学校ではグループ授業が中心となり、授業中の発話量はクラスの人数や積極性によって差が出やすい傾向があります。
一方、フィリピン留学ではマンツーマン授業が主流のため、授業時間の多くを自分が英語を話すことに使える点が大きな特徴です。
この違いは、1ヶ月あたりの発話時間として見ると大きな差となって表れます。
コストパフォーマンスの違い
さらに、費用面を比較すると、マルタ1ヶ月分の総予算で、フィリピンではより長期間の滞在と高密度なマンツーマン授業を確保できる点を見逃せません。
以下の表では、①1ヶ月の費用、②1ヶ月あたりの発話量を比較しています。
マルタ留学とフィリピン留学の費用と発話量比較表
| 比較項目 | マルタ留学(1ヶ月) | フィリピン留学(1ヶ月) |
| 想定費用(授業料+滞在費) | 約35~50万円 | 約25~32万円 |
| 授業形式 | グループ授業中心 | マンツーマン授業中心 |
| 1日の授業時間(目安) | 約3~5時間(標準コース) | 約5~8時間 |
| 授業時間の補足 | 集中コース等で増やすことも可能 | 標準カリキュラムで長時間 |
| 1日の英語発話時間(目安) | 約30~60分(個人差あり) | 約3~5時間 |
| 1ヶ月の発話時間目安 | 約15~30時間 | 約90~150時間 |
この留学費用に、さらに渡航費を含めると、次のような目安になります。
マルタ留学とフィリピン留学の渡航費を含む費用比較表
| 項目 | マルタ留学 | フィリピン留学 |
| 現地費用(1ヶ月) | 35~50万円 | 25~32万円 |
| 往復渡航費(目安) | 約18~25万円 | 約6~10万円 |
| 1ヶ月総額 | 約53~75万円 | 約31~42万円 |
目的別に見た向き・不向き
短期留学では渡航費の影響が大きく、マルタ1ヶ月の総予算があれば、フィリピンでは2ヶ月以上の滞在とマンツーマン授業を確保できます。
短期間で英語力の向上を重視する場合は、多国籍な雰囲気や生活体験よりも、発話量をどれだけ確保できるかという視点が重要になります。
マルタ留学とフィリピン留学は、それぞれ異なる価値を持つ選択肢であり、自分が短期留学に何を求めるのかによって、最適な留学先は変わってきます。
まとめ
マルタ留学は、ヨーロッパの文化と多国籍な交流を重視する人にとって魅力的な選択肢です。
しかし、1ヶ月の短期留学で英語力向上を最優先するなら、フィリピン留学の方が学習密度を上げやすいのが現実です。
- 同じ費用でフィリピンなら2ヶ月以上滞在可能
- マンツーマン授業による圧倒的な発話量の差
- 渡航時間・環境適応期間の短さ
留学は「国」ではなく「目的」で選ぶものです。何を最優先するのかを明確にした上で、自分に最適な留学先を選びましょう。
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