2016.12.28
コタです。
今回のテーマは「普遍の非言語コミュニケーション」です。
あなたは非言語コミュニケーションって聞いたことがありますか?
「はい、あります。ジェスチャーや表情のことですよね。」
そうです。今回はこの非言語コミュニケーションについて話していきます。
実は、コミュニケーションにおいて言語と同じくらい大切だと言われているのが「非言語コミュニケーション」です。
アメリカの心理学者であるアルバート・メラビアンが1971年に提唱した「メラビアンの法則」というものがあります。この実験では、感情や態度を相手に伝える事においては言語より非言語の方が、影響力が高いという結果が出たそうです。
そして、この非言語コミュニケーションは「世界共通のパターン」がいくつか存在します。
あなたがこの非言語コミュニケーションをマスターする事で日本人、外国人問わず、あなたの感情を相手に100%伝える事が可能になります。
非言語は言語を学ぶより手っ取り早く身につけることができるので、英語を学ぶ前に習得することをお勧めします。非言語コミュニケーションスキルをマスターしていれば、英語も飛躍的に向上します。
非言語コミュニケーションとは文字通り、言語以外のコミュニケーション方法です。
非言語コミュニケーションは8つあります。
・身体動作 (kinesics):姿勢、ジェスチャー、アイコンタクト
・身体特徴 (Objectics) : 身長、体重、体型、臭い
・人工物(artifacts): 衣服、化粧、香水、メガネ、アクセサリー
・周辺言語(paralanguage): 音量、ピッチ、スピード、声質
・接触行動 (hapatics) : なでる、叩く、抱く、握手、押す、引っ張る
・空間行動 (proxemics) : 相手との距離の取り方、パーソナルスペース
・環境要因 (environment) : 音楽、インテリア、照明、湿度、色彩
・時間 (chronemics) : 時間の使い方、捉え方
上記の8つの非言語は別にマスターする必要はありません。
これら8つの非言語コミュニケーションの多くは『文化に影響』されやすいのです。
今回は、全世界で使える普遍の非言語コミュニケーションをお伝えします。
8つの非言語を集約すると2つのコミュニケーションが見えてきます。
その2つのコミュニケーションとは:
・視覚的コミュニケーション
・聴覚的コミュニケーション
この2つのある非言語コミュニケーションが、私たち人間のDNAに刻み込まれた普遍的なコミュニケーションなのです。
文化的影響も宗教的影響も受けない非言語のコアの部分です。
それぞれ説明していきます。
視覚的コミュニケーションとは、視覚を通して認識できるコミュニケーション全体を言います。
代表的なものはボディーランゲージです。
ボディーランゲージにはいろいろな種類があるのですが大きく分けて、ジェスチャーと顔の表情に分けることができます。
ジュエスチャーと顔の表情ですが、決定的な違いがあります。
それが「感情」です。
ジェスチャーの多くは意味を伝えるのに対し、顔の表情は、字の通り感情が表に出ることを言いますので、感情を伝えることができます。
言葉などの意味を伝えるものは、文化的、宗教的影響を受けやすいため、世界共通は存在しません。
一方「感情」は全世界共通ですよね。
そのため、感情がわかる顔の表情には世界的に共通するものが多いのです。
世界共通の7つの顔の表情
1.怒り(anger)
2.軽蔑(contempt)
3.嫌悪(disgust)
4.驚き(surprise)
5.恐怖(fear)
6.喜び(happiness)
7.悲しみ(sadness)
これら7つの表情は世界的に共通しています。
「こんなの知ってるよ!」
と思われるかもしれませんが、知っているにもかかわらず、実は私たち日本人は、顔の表情が非常に苦手なのです。
それは、日本はハイコンテンクスト文化と言われ、見えないコミュニケーションを得意としているため、いちいち表情豊かに、身振り手振りを動かさなくても理解できてしまうからです。
逆に日本人からしたら、外国人の表現は少しオーバーに見えますよね。
しかし、海外ではそれが普通であり、大切なコミュニケーションの一つです。
顔の表情のポイント
とにかくオアーバーリアクションを取ることです。
最初は恥ずかしいと感じると思いますが、感情をオープンにして積極的に7つの表情を意識的に出してみてください。
より相手に伝わります。
聴覚的コミュニケーションとは、聴覚で認識できるコミュニケーション全体を言います。
代表的なものが声です。
声は、トーンやテンポ、スピード、抑揚を変化させることで「感情」を相手に伝えることができます。
そのため、声も同様に世界的共通点が多いです。
世界共通の4つの声の表情
内容が理解できないときの「え?」(疑問)
突然の出来事があったときの「え!」(驚き)
嬉しい出来事があったときの「え↑」(喜び)
悲しい出来事があったときの「え↓」(悲しみ)
例題では「え」を使用していますが、理解していただきたいのはトーンです。
Appleを例に見てみましょう。
内容が理解できないときの「Apple?」(疑問)
突然の出来事があったときの「Apple!」(驚き)
嬉しい出来事があったときの「Apple↑」(喜び)
悲しい出来事があったときの「Apple↓」(悲しみ)
面白いことに感情が入れば入るほど、上記のトーンの表現が大きくなります。
今回は4つの声の表情しか触れていませんが、感情の数だけ声の表情が存在します。ですが、なかなか難しいので、今回は4つに絞ってあります。
声の表情のポイント
まずは自分の感情を認識してみましょう。
「今私は悲しんでいる」
「今私は怒っている」
感情を認識し、心をオープンにして話すと自然と感情が入った声のトーンになっていきます。
特に私たち日本人は、声にもあまり感情を込めない(ハイコンテクスト文化の影響)ので、意識して声の表情を出すようにしましょう。
非言語コミュニケーションを深く理解していくことでコミュニケーションの本質が見えてきます。
コミュニケーションの本質とは「感情」の疎通ではないでしょうか。
良くも悪くも、相手に影響を与えることがコミュニケーションだとしたら、どんなに筋が通った理屈を並べても、そこに感情が無ければ相手に影響を与えることはできません。
次回は、相手の感情を刺激してより質の高いコミュニケーションが取れるようになる「感情コミュニケーション」についてお話していきます。