2017.10.09
福島県の山あいにある人口わずか5,500人の村が、全国でも前例のない英語教育革命に挑戦しています。その村の名は、天栄村。「英語の村てんえい」計画を策定し、地域の未来をかけて「話せる英語」教育に取り組んでいるのです。QQ Englishは、天栄村の挑戦を全面的に応援。村のすべての小中学校にオンライン英会話を提供し、今年度(2017年度)は、新たにセブ島のトップ教師2名を現地に派遣しています。
9月15日(金)、村の取り組みを広く知ってもらおうと、年に一度の研究公開が行われました。会場の天栄中学校には、県内外から約150人の教育関係者が参加。今年は新聞記者のほか、NHKや地元テレビ局・テレビユー福島のクルーも取材に来るほど、大きな注目を集めました。
特に盛況だったのが、小学校の外国語活動と、オンライン英会話のマンツーマンレッスンの2つの授業公開です。
牧本小5年生による外国語活動では、子どもたちが英語で相手の好きな食べ物や曲を尋ね、英語で答えるという授業を実施。14名の子どもたちは、QQ EnglishからALT(外国語指導助手)として派遣されているゲイル、ジャックリンの2名と元気いっぱいに英語でやりとりし、授業は大いに盛り上がりました。会場の教室に入りきれないほど多くの教育関係者が参観し、「ALTの指導スキルのレベルが高い。子どもたちがいきいきと授業に取り組んでいる!」と驚きの声が上がりました。
同じクラスは、オンライン英会話のマンツーマンレッスンも披露。見学した人たちの強い関心を引き寄せました。子どもたちのきれいな発音や、パソコン画面の向こうのセブ島の先生たちと25分間英語だけでコミュニケーションし続けたことが驚きだったようです。「英語が通じるという自信が子どもたちから伝わってきた。マンツーマンによる主体的な学びの場になっている」という感想が聞かれ、現地で立ち会ったQQ Englishの担当者にも、いくつもの質問が寄せられました。
また、天栄中3年生の英語の授業では、人工知能が日常生活で活用していくことの是非を英語でディベートする様子を公開。ここでもゲイルとジャックリンは、ディベートで使う英語表現を教えたり、中学校の英語の先生と役割分担しながら、生徒の発言を引き出したりしていました。
過疎化に悩んできた天栄村は、村の人たちが英語を話せるようになることで、外国と直接コミュニケーションをとり、観光客の誘致や農産品の輸出などを活性化し、住民が村の外に出ていかなくても豊かに暮らし続けられる未来を築こうと、先進的な英語教育に懸命に取り組んでいます。
幼稚園では遊びを通して英語に慣れる、小学校では英語の基本となる音素認識力を高める、そして中学校では英語ディベートなどの実践を通して英会話能力を磨くという、各段階の学習を有機的に結びつけた、英会話能力を着実に飛躍的に高めるためのプロジェクトを進めているのです。さらに村では、大人やお年寄りまで英語を話せるようになってもらうための社会教育も、本気で考えています。
研究公開で、天栄村教育委員会の増子教育長は「英語教育に関する取り組みは、他の教科でも子どもたちの力を底上げする成果をもたらしている。少子化、へき地という弱みは、発想を転換すれば、いくらでも強みに変えることができる。地域みんなで英語教育に取り組み、村を活性化していく」と、英語教育改革にかける村の決意を述べました。
「話せる英語」教育を追求し、英語による村おこしに挑戦する天栄村。QQ Englishはこれからも応援し続けていきます。