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2018.10.11

フィリピンの電気事情と電気代が高い理由

こんにちはHIDEです。

みなさんフィリピンの電気事情はご存知でしょうか? フィリピンで生活していると、フィリピンの物価の相場というものがわかってくるのですが、一つだけ完全に物価バランスが崩壊しているものがあります。それが電気代です。

水道代に関しては日本よりもフィリピンの方が安く済みます。ガス代も大してかかりません。しかし、電気代はとんでもなくかかるのです。
今回は何故フィリピンでは電気代がとんでもなく高いのかを紹介したいと思います。

盗電

日本では電気を盗むなんて考えられない話ですが、フィリピンでは盗電が深刻な問題です。
普通に生活をしていたら電気代が高いことは、途上国だからコストがかかるのかなと思っていましたが、あることを知ってから許せなくなりました。
“盗電された分の料金は電気代をしっかり払っている人たちの電気代に加算される”
使ってもいない赤の他人の分を負担するのはとんでもない話です。
僕は以前、大学の研修でフィリピン大学に行きましたが、人が集まる場所といったらコンセントの近くなんですね。“〇〇のコンセントの前で集合” みんなで集まる時こんな言葉を頻繁に聞くことができました。そして多くの学生がたこ足配線を持っているのには驚かされました。

QQEnglishのあるITパーク内は電線がないのですが一歩外に出ればたくさんの電線が絡まって危ない状況を見ることができます。電線がちょん切られていることの多くは、盗電をして電力会社に切られて放置されているということです。雨などが降るとパチパチ音がなっている時があり、ちょっと怖いです。

そもそも基本料金が高い

フィリピンの電気代は世界で5番目に高いというのはご存知でしたか? 盗電がないにしてもフィリピンの電気代は非常に高いと言えます。1kwhあたりの値段を比べると、日本では21〜22円ですが、フィリピンでは日本円にして約24〜25円というデータもあります。
フィリピンでは電力部門は民間企業が担当しています。その中で発電・送電・配電とさらに部門が分かれているのですが、現状として大手財閥系の企業がそのそれぞれをほぼ独占していることもあってなかなか価格競争が生じません。もちろん政府は法を整備して競争原理を導入しようとしていますが、なかなか難しいのが現実です。

写真はルソン島のケソンにある石炭火力発電所です。フィリピンの電気の約55%が火力発電所で作られています。水力や太陽光などの再生可能エネルギーの使用は皆無とも言えます。
日本は今では電力自由化で東京にいても関西電力から電気を買うことができますが、フィリピンでは、まだ電力会社を選ぶことができません。例えばフィリピンの首都マニラに住めばメラニコなどの電力会社を利用することになります。独占している電力会社の利用を拒めば電気を使えない生活になってしまいます。

消費税が高い

日本での消費税は、フィリピンではVAT(Value Added Tax)と呼ばれています。これは日本語だと付加価値税というものなのですが税率が12%と日本と比べると割高です。電気代そもそもの値段に増してこれにかかる税金も高額な電気代の理由となっています。


電化製品がエコではない

フィリピンでは電気製品が残念な場合が多いです。日本の会社の電化製品をフィリピンでも見かけることが多いと思いますが、エコではありません。実際、日本ではエアコンをつけっぱなしにしておけば、こまめに消すよりも電気代が安く済みます。しかし、フィリピンでそれをやってしまうと、とんでもない電気代を請求されます。

写真はフィリピンでは標準的なエアコンです。


編集後記

僕がこの記事を書こうと思ったきっかけは、以前生徒様に「なんで電気代を払っているのに厳しく言われなきゃいけないのか意味がわからない」と言われたことでした。QQEnglishではParkVistaにお住いの生徒様に1週間につき500ペソの電気代をいただいております。確かにフィリピンの電気事情を知らない方だと、なんでこんなに高い電気代を徴収するんだと疑問に思われると思います。でも、エネルギーを大切にしなきゃいけないということは日本であろうとフィリピンであろうと関係ないですよね。
HIDE