アデレード大学(University of Adelaide)とは?難易度・入学条件・学費・留学方法を徹底解説

「シドニーやメルボルンより生活費が安く、治安が良く、永住権取得にも有利。そんなオーストラリアの穴場都市で、G8名門大学に通える」そんな留学スタイルとして注目が高まっているのがアデレード大学(University of Adelaide)です。
1874年創設・ノーベル賞受賞者5名を輩出したアデレード大学は、オーストラリアの名門大学グループ「Group of Eight(G8)」の一校として世界的に高い評価を受けています。
石油工学分野では世界7位・歯学39位・農学・林学など多数の専攻がQSトップ100以内にランクインする専門特化型の研究大学です。
この記事では、アデレード大学の基本情報からランキング・学費・英語スコアの目安・出願の流れまで、留学検討に必要な情報をひとつにまとめました。
日本からの複数の進学ルートも合わせて解説します。
【重要注記】大学合併について
2026年1月、アデレード大学(The University of Adelaide)は南オーストラリア大学(UniSA)と合併し、新「アデレード大学(Adelaide University)」として再スタートしました。
本記事の情報は合併前の旧アデレード大学のデータを基に構成していますが、制度・学費・学部名称等が変更されている可能性があります。
出願前に必ず新Adelaide Universityの公式サイトで最新情報をご確認ください。
アデレード大学の基本情報
所在地・キャンパスとアデレードという環境
アデレード大学のメインキャンパス(North Terrace Campus)はアデレード市内中心部に位置し、州立美術館・博物館・図書館に囲まれた文化的な遊歩道の一部を形成しています。
古い砂岩の建物と最先端の教育・研究施設が融合したキャンパスは、歴史と現代が共存する独特の雰囲気を持っています。
他にウェイトキャンパス(農学・ワイン研究)・ローズワーシーキャンパス(獣医学)・メルボルンキャンパスの計4つのキャンパスを擁しています。
アデレードはシドニー・メルボルンと比べ物価・家賃が2〜3割低く、英国エコノミスト誌の「世界の住みやすい都市ランキング」で過去5年連続トップ5にランクインする住環境の良さも魅力です。
歴史と設立背景
1874年に創設されたアデレード大学は、オーストラリアで3番目に歴史ある大学です。
これまでに5名のノーベル賞受賞者・100名以上のローズ奨学生・オーストラリア初の女性首相兼最高裁判所裁判官を輩出してきました。
Group of Eight(G8)の一校として、研究の大部分がオーストラリア研究会議の評価で「世界基準を上回るか、はるかに上回っている」と認定されています。
学生数・留学生数・人種構成
| 項目 | データ |
| 総学生数 | 約27,000人(合併前) |
| 留学生の割合 | 約31% |
| 出身国数 | 90カ国以上 |
| キャンパス数 | 4(アデレード市内・ウェイト・ローズワーシー・メルボルン) |
| ノーベル賞受賞者数 | 5名 |
世界大学ランキングと難易度
THE・QS・US Newsランキングでの評価
ランキングは年度により変動するため、下記は目安として参照してください。
| ランキング機関 | 世界順位(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| QS世界大学ランキング(2026) | 82位 | オーストラリア国内G8の一校 |
| THE世界大学ランキング | 111位前後 | — |
| US News 世界大学ランキング | 92位前後 | — |
| QS 石油工学分野 | 世界7位 | 特化分野で世界最高水準 |
| QS 鉱物・鉱業工学 | 世界19位 | — |
| QS 歯学 | 世界39位 | — |
分野別では工学・農学・ワイン学・医学・ビジネス・法学で特に高評価を受けており、世界の大学のトップ1%のひとつとして位置づけられています。
合格率の実態
| 項目 | データ |
| 全体合格率(推定) | 約70〜75%前後 |
| 競争率の高い専攻 | 医学・歯学・法学・石油工学 |
| 選考基準 | 高校成績+英語スコアが主軸 |
| 推薦状・エッセイ | 原則不要(一部プログラムを除く) |
合格率は比較的高めですが、医学・歯学・石油工学など人気専攻は実質的に大幅に絞られます。
オーストラリアの大学はGPAとIELTSスコアが重視されており、偏差値という概念はありませんが、難易度は日本の旧帝大クラスに相当するとも言われています。
日本の大学と比較した難易度の目安
| 項目 | 内容 |
| 日本での難易度イメージ | 旧帝大クラスに相当する水準 |
| 評価方式 | 高校成績+英語スコアが主軸(エッセイ・推薦状は原則不要) |
| 日本の入試との最大の違い | 統一試験なし・成績と英語力で判定 |
学部・専攻一覧
学部課程のプログラム(3年制)
オーストラリアの大学は3年制のため、ファウンデーションコース(1年)経由で合計4年での学士号取得が可能です。
| 学部・分野 | 主な専攻例 |
| 工学部 | 石油工学・機械工学・電気工学・化学工学・鉱山工学 |
| 農学・食品科学部 | 農業科学・ワイン学・食品科学・農業ビジネス |
| 医学・健康科学部 | 医学・歯学・薬学・看護学・公衆衛生 |
| 法学部 | 法律学・国際法・商法 |
| ビジネス経済学部 | 経営学・会計・マーケティング・ファイナンス |
| 文学・音楽・環境学部 | 心理学・国際関係・環境科学・音楽 |
大学院課程・人気専攻(MBA・工学・農学ほか)
| 大学院・スクール名 | 特徴 |
| アデレードビジネススクール(MBA) | 国際ビジネス・サプライチェーン・マーケティングに強み |
| 工学・コンピュータサイエンス大学院 | 石油工学・AI・データサイエンス・宇宙工学 |
| 農学・食品・ワイン学大学院 | ワイン学が世界的に有名・農業ビジネス |
| 医学・歯学大学院 | G8最高水準の医師・歯科医育成 |
| 法科大学院 | 南オーストラリア州の司法・政策立案と連携 |
学費・生活費・奨学金
学部課程の年間学費(2025年度・留学生)
| 専攻分野 | 年間学費(AUD)目安 | 日本円換算(参考) |
| 文系・ビジネス系 | AUD 36,000〜48,000 | 約360〜480万円 |
| 理工系・工学系 | AUD 46,000〜58,000 | 約460〜580万円 |
| 医学・歯学系 | AUD 58,000〜75,000以上 | 約580〜750万円以上 |
| 総額(学費+生活費)目安 | AUD 58,000〜75,000 | 約580〜750万円 |
※日本円換算は1AUD=100円の参考値です。
大学院課程の年間学費(2025年度・留学生)
| プログラム | 年間学費(AUD)目安 |
| 一般大学院(文理系) | AUD 38,000〜52,000前後 |
| 工学・医療系大学院 | AUD 50,000〜65,000前後 |
| MBA | AUD 45,000〜58,000前後 |
| 博士課程(PhD) | AUD 0〜15,000前後(奨学金あり) |
奨学金制度と留学生への適用
| 奨学金名 | 内容 |
| Adelaide Global Citizens Scholarship | 授業料の15%または30%免除(成績により) |
| Global Academic Excellence Scholarship | 授業料の50%免除(最高水準・ATAR99.9相当以上) |
| University of Adelaide College International Scholarship | 付属カレッジ卒業者向け10%免除 |
| 博士課程奨学金 | 学費全額免除+生活手当 |
奨学金の条件として、大学進学の場合は高校3年生の成績がATAR85相当以上で授業料15%免除、ATAR95相当以上で30%免除が受けられます。
他の奨学金を受給していないことが条件となります。
必要な英語力(IELTS・TOEFL)
学部課程に必要なスコア
| 試験 | 最低スコア目安 | 備考 |
| IELTS | 6.5以上 | 各セクション6.0以上 |
| TOEFL iBT | 79〜90点以上 | 専攻により異なる |
| PTE Academic | 58点以上 | — |
大学院課程に必要なスコア
| 試験 | 最低スコア目安 | 備考 |
| IELTS | 6.5〜7.0以上 | 専攻により異なる |
| TOEFL iBT | 90〜100点以上 | 専攻により異なる |
入学条件・日本人留学生の進学ルート
直接入学の条件
アデレード大学へは「英語資格」「成績」の2点を提出することで、日本の学校を卒業後に進学することが可能です。
ただし学部の場合は規程テストが必要な場合もあります。
| 条件 | 詳細 |
| 高校成績 | 成績が高いほど有利(最低基準なし) |
| 英語スコア | IELTS 6.5以上(各セクション6.0以上) |
| 推薦状・エッセイ | 原則不要(一部プログラムを除く) |
付属カレッジ(UoAC)経由のルート
アデレード大学付属カレッジ(University of Adelaide College・UoAC)では、FSP(ファウンデーション・スタディー・プログラム)と呼ばれるファウンデーションコースを履修できます。
当カレッジを一定以上の成績で修了することで、アデレード大学の学部課程への入学が保証されます。
| ステップ | 内容 |
| 1. UoACファウンデーション入学 | IELTS 5.5以上(各セクション5.0以上)・期間8〜11ヶ月 |
| 2. ファウンデーションプログラム修了 | 成績基準を満たすと大学入学保証 |
| 3. アデレード大学1年次入学 | 合計4年で学士号取得 |
またUoACの「Degree Transfer Program」を経由すると大学2年次への編入が可能で、合計3年間で学士号を取得できます。
TAFE SA・Eynesbury College経由の編入ルート
TAFE South Australia(SA)でアソシエート(2年間・準学士号)を取得後、アデレード大学3年次に編入することが可能です。
合計4年間で学士号を取得できます。
ビジネス・コンピュータサイエンスなどの分野で対応しています。
Eynesbury Collegeからの編入も可能です。
出願から入学までの流れ
出願スケジュールと締め切り(2月・7月入学)
| 入学時期 | 出願締め切り目安 | 合否通知 |
| Semester 1(2月入学) | 前年10〜11月頃 | 出願後数週間以内 |
| Semester 2(7月入学) | 3〜4月頃 | 出願後数週間以内 |
卒業後は485ビザ(卒業生ビザ)を利用して最長4年間オーストラリアで働くことができます。
農学・工学・医学分野で就職に強みがあります。
※近年、申請費用の大幅な値上げや年齢制限の改定が行われたため、最新の移民局情報の確認が必須です。
選考プロセスのステップ
- アデレード大学公式サイトからオンライン出願
- 出願料の支払い(AUD 150)
- 高校/大学成績証明書・卒業証明書の提出
- 英語スコア(IELTS・TOEFL・PTE)の提出
- 財政能力証明書の提出(留学生必須)
- 合否通知の受領(数週間以内)
- 学生ビザ(Subclass 500)の申請(AUD 2,000)
- 入学手続き完了
著名な卒業生とアデレード大学のブランド力
政治・科学・文化分野の著名人
| 分野 | 著名な卒業生・関係者の例 |
| 政治・司法 | ジュリア・ギラード(オーストラリア初の女性首相・オーストラリア初の女性最高裁判所裁判官) |
| 科学・医学 | ハワード・フローリー(1945年ノーベル生理学・医学賞・ペニシリン実用化の共同研究者) |
| 科学・物理 | ウィリアム・H・ブラッグ(1915年ノーベル物理学賞・X線結晶解析の先駆者) |
| ビジネス | オーストラリア大手企業CEO・政府機関幹部を多数輩出 |
| 農業・ワイン | 南オーストラリア州ワイン産業のリーダーを育成 |
まとめ
アデレード大学の魅力は、豪州名門「G8」の教育クオリティを、シドニー等より格段に抑えられた生活費で享受できる点です。
2026年1月の南オーストラリア大学(UniSA)との合併により、新「Adelaide University」としてさらなる進化を遂げており、今後の動向からも目が離せません。
進学への第一歩となるのが、出願の絶対条件であるIELTS(目安6.5以上)の突破です。
しかし、いきなりオーストラリアの語学学校に通うと、大幅に引き上げられた学生ビザ費用(AUD 2,000)や現地の物価が重い負担になります。
そこで、多くの賢い留学生が実践しているのが「まずフィリピンで費用を6分の1に抑えてIELTSをクリアし、アデレード大学へダイレクトに進学する」という2カ国留学ルートです。
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